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モロッコでしこりだった「中国」への偏見が崩れる(メルズーガ記 前編)

砂漠に行くと、ラクダ使いに恋に落ちる🐫💘

…とよく言われているらしい。笑

恋に落ちたかはともかく、メルズーガを去るときには、後ろ髪を引かれる想いがして、泣きそうなくらい切ない気持ちでいっぱいになった。滞在していた時間は1日にも満たないのに、出来事のひとつひとつがあまりにも大きすぎて…。

(書き出しだら、あまりにも長くなりそうだったので、前編後編に分けますw)

まずは、中国人に対する自分の「偏見」への気づき。

砂漠へは15人程度のグループで出かけるのですが、私のグループは半数以上が中国人。今回のモロッコ滞在中も、いろんなところでたくさんの中国人グループに遭遇しては、大きな声で喋り続け、周囲に目を向けずに写真を撮っている感じに、辟易してて…。

その感じは、ラクダの群れに乗って移動する時も、夕日を見に行く時も、その通り…だったものの、日没後、少し遅れてテントに戻ったら、先に戻っていた中国人の女の子たちのグループが、「日本人なの?こんにちはー!私の名前は〜〜です!」「I love Japanese culture!! Arashi! Jun Matsumoto!! Yama Pee😍」「I want to go to Japan!!!」と日本への愛を熱く語ってくれ、そのあとの夕食も、唯一ひとりで参加してた私を、一緒に食べよう!と誘ってくれた。ごはん中も、大好きな日本のドラマや役者の話で大盛り上がり。途中、中国語で会話をしても、その内容をちゃんと英語で訳して私にも伝えてくれ…。

さっきまで赤の他人感満載だったのがウソみたいに一気に打ち解ける。壁を作っていたのは、私のほうなんだと気づかされ、少し前まで忌避感を持っていた自分が恥ずかしくなるくらい。

翌朝の日の出も、別のグループの中国人の男の子が同じタイミングでテントから出てきて、そんなに流暢ではないものの、一生懸命私に話しかけてくれた。

さらに、ホテルに戻ってから朝食を食べていたら、かなり離れた向かいのテーブルに座っている中国人のおじさんが、「where are you from?」って話しかけてきて、日本人だと分かると、自分が知っている単語を唱えだし、知っている日本の歌も口ずさみ始めた。山口百恵世代だったから、私は知らない歌ばかりだったけどw

そのあと玄関でそのおじさんと再会したら、興奮気味な様子で「Come! Come! Take picture!」と。そのまま連れて行かれたら、入り口にターバンを巻いたイケメンモロッコ人が。おじさん、私の携帯をさっと取って撮影してくれた。(トップ写真が該当のもの↑)

…と思ったら、自分の携帯でも撮影し、さらにはモロッコ人のお兄さんから携帯を奪うようにとって、それでも撮影(笑)。撮った写真をとても嬉しそうに、受付にいたモロッコ人のおじさんたちに見せて歩いたと思ったら、次は別の中国人のおばさんを、お兄さんのもとに連れて行ってた(笑)。

そのあっという間の展開を見つつ、前日の女の子たちのことも思い出したら、「あぁ、中国の人は、ものすごいコミュニケーション好きで、世話を焼くのが好きな人たちなのかもしれない」っていう思いが、自分の胸に湧いてきた。

とにかく周囲の人としゃべっていたいし、「自分がやられて嫌なことは、人にもやらない」の逆バージョンで、「自分がやられて嬉しいことは、人にもやってあげよう」っていう感じなのかなって。そう思ったら、出会った中国人の人たちのことが、とてもかわいく、愛おしく思えてきた。

モロッコの旅の最後の最後になって、ずっと自分の中にあったネガティヴな感情が打ち砕かれたことが、砂漠マジックの一つのように思えた。

*

もう一つは、ラクダ使いというか、ツアーのガイドをしてくれたベルベル人のお兄さんとの対話。
(後編へ続く…)

(2017.6.10)

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