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Hamilton 観劇記録

チケットを譲っていただき、Hamiltonを観てきました!(ツアー公演 at San Diego Civic Theatre)

観られてよかった!!音楽にダンスに演出にワクワクすることがたくさんあって、楽しかった!でも個人的には好みではないかもっていうところ。ということで、私には刺さらなかった理由、そして、ワクワクした演出について書いていきます。

Hamilton at San Diego Civic Theatre
Hamilton at San Diego Civic Theatre

私には刺さらなかった理由

(あくまでもnot for meなだけです)

  • 歴史がベースのお話が(日本の歴史であっても)あまり好みでない傾向にある

  • 音楽やダンスのジャンルが好みのタイプではない

  • アメリカの歴史や文化が理解しきれていない

  • 抽象的でnon-realisticな表現方法がいまいち刺さらなかった

私の好みはMGM黄金期のメロドラマとかです。いわゆる「王道」「典型的な」作品です。音楽もバラード系が好きな傾向にあります。好みを一言で説明するのは難しいですが、おそらくこれだけでもハミルトンが好みの系統と全然違うことは伝わるかと思います。

「抽象的でnon-realisticな表現方法がいまいち刺さらなかった」ということについてもう少し説明すると、ハミルトンは一幕も二幕も、セットがほとんど変わりません。とってもシンプルなセットです。後半に演出の話を書くので少しそれで伝われば良いなと思うのですが、照明と音響だけで描写されるだけというのが多いです。また、登場人物が皆カジュアルな話し方だというのも印象的です。アメリカの歴史上重要な人たちが登場人物な訳ですが、みんな今の時代にもいそうな話し方をします。日本の大河ドラマとか日本の歴史をベースにした舞台とかでは、話し方も所作も現代人とは全く異なることが多いかと思うのですが、ハミルトンではそんなことないです。これがドッカンドッカン笑いが起きることに繋がっているのですが、私はとっても不思議な感じがするなあと思っていました。まあでもその当時の話し方に忠実に話すとしたら歴史の授業くさくなってさっぱり面白くなくなるんでしょうね。そういう点でもハミルトンはあくまでも歴史ドラマではなく、アレクサンダーハミルトンという1人の男のヒューマンドラマ、なのだということを感じます。でもそういう感じでカジュアルな話し口調でジョークもたくさんあるから、250年ぐらい昔の話でも古臭くなし、親近感が湧いて、登場人物たちに感情移入しやすいっていうことなんでしょうね。

これは私の問題なのか日本人全体に当てはまる傾向なのかよくわかりませんが、この表現方法は好み分かれるところなのではないかなと感じていました。私は、普段からかなりロジックを気にするし、なんでも論理的に考える傾向がある、理系的な考え方をすることが多いので、ロジックがはっきりしているものが好きなのかと思います。演劇に限らず、なんでも抽象的すぎると苦手な傾向があります…。

心踊る演出の数々

舞台演出の魅力が詰まっているような気がします笑
セットはほとんど変わらないけれど、音楽、ダンス、照明、音響などで全て説明しているのがすごいな、と思いました。

例えば、赤と白(ストロボ)の照明をチカチカ切り替えるだけで舞台が戦場になったのはすごかった!

あと、眩しい真っ白の光とあたたかいオレンジの光の使い分けが印象的でした。

演出で一番好きだったのは、国王のソロで、blue(憂鬱)な気持ち、と歌う歌詞のところで国王にあたっているライトがblueに変わるとところ。国王が三枚目の役なので、ここでどっと笑いが起きていました。ここ翻訳するの大変だろうな…笑(でも考えるの楽しそう笑)

そう、イギリス国王が三枚目なんです。ロイヤルなイメージな人が三枚目の役だというギャップが面白いなと個人的には思っていました。三枚目だからこそ、浮世離れしている感じがよく出ているのかなと思ったり。

その他

余談ですが、なんだかエリザベートぽさ、1789ぽさを感じるところがあるなと思っていました。個人的にエリザベートも1789も思い入れのある作品なのでそれで脳裏にチラついていた可能性も否めないのですが。笑

Duel(銃撃戦)がいまいちピンときていないというか…。ネタバレになるので詳しくは書かないですが、Duelって高確率で死ぬんじゃないの?と思ってすごい引っかかってあまり感情移入できなかったです。友人にたくさん質問して説明してもらってようやく少し理解できた感じですが、今でも完全に腑に落ちたわけではないです。でも多分感覚的には、日本に置き換えたら、切れ味のいい真剣で戦う、という感じなのでしょうね。

またDisney +で配信見返したいな。何度かみたら理解深まるだろうなと思っています。一応ざっくり予習はしたものの、はやすぎてついていくの大変すぎました笑

いつか日本で上演することあるのかなあ…。翻訳がとーーーーっても大変という問題もありますが、それより日本人にうけるのかなというのが微妙な気がしています。これについては簡単にまとめられないので、また別のところで書きます。この秋、初めて他言語に翻訳されたハミルトンがドイツで開幕したのですが、翻訳プロセスなどが興味深いので、それについてもまたどこかで書きたいと思っています。

消化不良な感じが否めませんが、正直な感想でした。ディズニープラスで複数回見て解像度上がってからまた舞台を観に行くともっと楽しめるかもなぁ



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