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身体の不思議!

ガス交換の仕組みについて


呼吸のメカニズム

肺は、心臓の様に筋肉を持たないので、自力で動くことはできません。動くことのできない肺は、どのように空気を出し入れさせているのか?

秘密は、肺を取り囲む組織にあります。肺は、胸椎、胸骨、肋骨から出来たかご上の組織に囲まれています。

そのかごを下から横隔膜が蓋をすることで、肺と胸郭の間に胸腔と呼ばれる
密封した空間ができます。胸郭にある、外肋間筋と横隔膜の働きにより、胸腔の容積が変化することで、肺は受動的に、収縮・拡張する仕組みになっています。

肺の特徴は、自分の意思で収縮・拡張の速度をコントロールすることができること、少しの時間であれば肺の動きを止め呼吸を停止することもできます。これは、心臓やその他の臓器とは異なる大きな特徴の一つです。



脳の構造

肺の収縮・拡張に関与する外肋間筋や横隔膜は、脳からの命令を受けて動き出すようになっています。呼吸を司る呼吸中枢は、脳幹の最下部に位置する延髄と言う部分です。呼吸中枢は、意識で操ることはできません。

同時に、大脳皮質の命令でも呼吸をコントロールすることが出来るようになっています。大脳皮質は、人間の意識と関係がある為、呼吸はある程度意識的に操ることもできますが、長く続きません。

大脳皮質の命令により、自分でいくら息を止めても、すぐに限界がきて呼吸が始まります。これは、しばらくすると呼吸を司る延髄から命令がくだり、
大脳皮質からの命令を撤回せよと迫られるためです。

延髄からの要請は、非常に強く常に大脳皮質の命令に勝るのです。

ちなみに、私たちの呼吸はどれくらいの間しなくても大丈夫でしょうか?

血液中にある酸素の量は最大でも、1㍑ほどです。人間は安静時でも、1分間に約300mlの酸素を必要とします。約3分間程度が限界になります。

延髄と言うものは、本当にわれわれの身体を常に守ろうとしている存在かもしれませんね。呼吸ができなければ、酸素を得ることができなければ、3分間くらいしか持ちません。

さまざまな、役割をもつものが私たちの身体には備わっています。当たり前に思わず、いつも私たちの身体を守って下さる役目のある臓器であったりするわけです。酸素がなければ、私たちの身体は活動できません。その酸素をとりいれる役割を担ってくれる、肺も大きな役割をしています。

今日も、一日みなさんそれぞれの役目を頑張られましたね。ゆっくり深呼吸をしてゆったりとお過ごしください。または、御就寝ください。

次回は呼吸には、外呼吸、内呼吸がある?   をお伝えします。


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