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並みだ

泣きたい時は泣けばいい。

みんなよく言うけど、
私の場合は、

泣きたくない時にこそ、涙はやってくる。

今ここで泣いたら絶対ダメだ、さらにバカにされる!と思えば思うほど悔しくて、涙が出てくる。

泣き虫だ。

話は変わるが、
私はお芝居が下手だ。

でもドラマや映画の世界に憧れて、
自分が好きなドラマの脚本でそのドラマを演出した人がワークショップを開くということで、泊まり込みで東京まで参加しに行ったことがある。

プロの役者さんもたくさん来ていたけど、それでも好きな脚本家のセリフを自分が一瞬でもその役になって読めるというだけで胸が躍った。

でも案の定、大根すぎて、
その題材が好きだからこそわかる自分の不甲斐なさに悔しくて情けなくて、
絶対泣いてはいけないのに泣いてしまった。

そのあと、主催者から衝撃の言葉を投げかけられる。

「さっき泣いてたけど、泣くくらい悔しいってことは、この役が自分にできると思ってたの?」

悔しさの正体をみた。

そう、私は自分が、自分にはもっとできるって思ってたから、泣いたんだ。
でも周りから見たら、私の大根が泣くほどのことか?と。

正直、恥ずかしかった。

でも、私は私を褒めた。

涙が出るくらい悔しくて、
でもそれは自分のことを自分が1番大切にしている証拠だから。

今日、久しぶりに、泣いた。

絶対に泣きたくなかったけど、我慢できなかった。
それはたぶん、自分が自分を守ろうとしたからかな。矜持。

ワークショップではその台詞は出てこなかったけど、その脚本家の言葉をずっとお守りにしている。

「泣きながらご飯を食べたことのある人は生きていけます。」

だから私は大丈夫。
まだまだこれからだ。

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