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送りバントから明石商業の強さを考える

こんにちは、アイアンマンです。普段はサッカーについてのツイートやウイイレに関するツイートをしています。また、野球アカウントでは低浮上ながら千葉ロッテを中心に活動しています。どうぞご見知りおきを。

そして。いきなり野球の話です。

みなさんは送りバントをした事がありますか?
最近では無死一塁でのバントの是非について議論されることもありますが、今回はそのバントという小技を武器にして全国を戦う強豪校について書きます。

そのチームとは、市立明石商業です。
明石市が野球部の顧問を公募して募集を募り、狭間善徳さんが明石商業の監督に就任してから、チームは劇的に成績が向上し、センバツ3回、夏の選手権に2回出場しています。そんなチームの代名詞とも言われる作戦が「バント」と「エンドラン」です。圧倒的打力を誇る大阪桐蔭や履正社、智弁和歌山等、強豪揃いの関西勢でも異彩を放っています。そんな明石商業のバントの「形」に注目してみましょう。(ちなみに明石市の中で唯一の市立高校です。)

私が注目したポイントは大きくわけて3つです。
①バントを構える「位置」
②脱力
③体の角度

まずは①から。皆さんは最初からバントの構えをとる時、どのような姿勢でボールを待ちますか?
バットを動かしながら待つ人、腰の当たりでバットを置いておく人、色々あると思います。
この待つ姿勢も、明石商業は拘っているのでは無いかと考えます。


こちらをご覧下さい。2019年のセンバツ高校野球、1回戦の国士舘との試合で中森選手が送りバントを決めた場面です。
まず、左手が比較的下の方を持っている事が見て取れます。ボールが当たる面を大きくし、転がす可能性を上げています。また、後述する脱力の場面においても、下の方を持つことは大きく関わっていると考えます。

次にバットの「高さ」。大体肩のラインに沿っている事が分かります。ここで皆さんに質問。ストライクゾーンの高さの上限はどこでしょうか?

答えましたか?では正解発表。
答えは 「打者の肩の上部とユニフォームのズボンの上部との中間点に引いた水平のライン」です。大体胸くらい。
しかし、審判も人間ですので、多少の誤差はあります。そして一般的に高校野球のゾーンは少し広い印象があります。よって、肩よりちょい下までが、高校野球においてストライク判定をされるギリギリのラインであると仮定することができます(あくまで目安)。

彼はこのゾーンの上限にバットを置き、目安としてまず高さを設定しています。ボールがバットのラインより高めであれば全部引いてよし。こういう基準を設けていると考えます。これによって釣り球に反応してポップフライを上げる確率がグンと減ります。

次に②の脱力。
まずは皆さんに実験をして頂きたいと思っています。

まず、肩のラインでどちらか片方の腕に思い切り力を入れてください。力こぶを作るようなイメージで。そして、力を入れたまま、下に50cm程腕を振り下ろしてください。
 次に力こぶを入れる時の腕の位置を作って、力を抜いておいてください。そしてそのまま下に50cm程腕を振り下ろしてください。

恐らく、力を目一杯入れた状態よりも、力を抜いておいた状態の方が素早く、楽に振り下ろすことが出来たと思います。バッティング等では構えた段階では力を抜いておく方が良いと言われることがありますが、これはバントにおいても同じだと考えます。

先程の話にもあった構えをする際、ガチガチに力が入っているとめちゃくちゃやりにくいと思います。ストライクゾーンの上限にバットを置くと、必然的に実際にバントをする時の体勢よりも高くなります。この時に力が入っていると、後述する低めの球にバントができなく(しにくく)なります。力を入れた状態で体を下げるよりも、力を抜いた状態で体を下げた方が良いのは明白ですよね。

これが転がす時の体の高さ。上の中森の画像よりも明らかに姿勢が低いことが分かります。


次に③の体の角度について。
当たり前ですが、打者はバッターボックスの中に立たなければいけません。またこれも当たり前ですが、ベースはバッターボックス内にはありません。ということは、体の前にバットを置いて、そのまましゃがむだけではバットにボールは当たりません。なので、どうにかしてバットをボールの軌道のところまで寄せる必要があります。

この場合、体を傾けるかバットを横にスライドさせるかが候補になるのですが、体は傾けず、バットだけベースの上にのせようとすると、相当腕を伸ばさないといけなくなります。

また皆さんに実験してもらいたいことがあります。
まず、肩は動かさず、腕を曲げた状態で腕を動かしてみてください。次に腕をピンと伸ばした状態で同様に動かしてみてください。恐らく前者の方が楽に動かせると思います。相手投手のレベルが上がれば上がるほど、投球のリリースからバットをボールの軌道に合わせるまでの時間の猶予は短くなります(コンマ何秒の差ですが)。腕が伸びた状態だとこのコンマ何秒の間にボールの軌道に合わせるのがとても難しくなります。なので、できるだけ腕が伸びた状態でなく、体ごとボールの軌道に入れることが大切になります。

また、バントする際にどちらの足を前にするかが議論になる時がありますが、自分はどちらでも良いと思っています。それよりも、前足に重心をかけて、右方向(左打者なら左方向)に体を傾けることの方が重要だと思います。目線がボールに近づくと恐怖感を感じる人もいますが、力を抜いて正しく体を傾けていれば、投球がそのまま顔に当たる事はまず無いです。なんならビビって変な形でバントしに行ってファールチップが体に当たる方が怖いです。そこは慣れなので練習して恐怖感を無くしましょう。

いかがでしたか?文章がめちゃくちゃになった気がしますが、一応これでもチェックはしました。読みにくかったらごめんなさい。これからも不定期に記事を更新していく予定ですのでよければTwitterのフォロー、この記事へのスキもしてくれると励みになります。ではこの辺で。


"参考文献"

https://news.yahoo.co.jp/articles/4d5c0ed20c88fc4d8b32cb34f47f1268c9dd17c9
https://baseball.sports.smt.docomo.ne.jp/senbatsu2019/result/games/member_2019032761.html

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