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MENA(中東・北アフリカ)専門家によるイラン解説 VII

 パステルカンナ@カンナ|をかし探究隊隊長から『高校世界史の、世界地図が塗り変わっていく副読本を思い出します。ササン朝ペルシアとか。』とメッセージをいただきました。

 以下の紀元前3000年から紀元前500あたりまでの古代中東諸国の興亡史をまとめた副読本のようなYoutubeビデオを観ても、どこに #イスラエル があるのか解らないかも知れません。

 ところが、旧約聖書に記された『 #約束の地 』を #ネタニヤフ が解釈すると、下記のYouTube動画のようにエジプトのナイル川まで含む強大なイスラエル帝国が出現することになります。このようなイスラエルの主張がどのような反応を引き起こすのかは、中東に興味のない日本人には理解しにくいかもしれません。

 そこで、ネタニヤフの主張がなぜ戦争の火種になるのかをイメージし易いように、日本を例に説明してみましょう。例えば、現在の日本の首相が、中国、インド、ASEAN諸国、オーストラリア、ニュージーランドまでを含む大東亜共栄圏が日本の領土だと主張した場合、どのような事態が発生するかを想像すると、ネタニヤフの主張がどれだけ受け入れがたいかが理解できるでしょう。

イラン検定8級:練習問題

<設問1>ペルシャのキュロス大王がユダヤ人に『エルサレム帰還』を許可したのはいつですか?
A. 紀元前2051年(キュロス大王は、まだ生まれていません)
B. 紀元前538年
C. 紀元後794年(平安京に遷都したのが、無くよ(794)鴬、平安京です)
D. 許可していない(ペルシャのキュロス大王がユダヤ人に許可していないと問題が成立しません)

<設問2>アケメネス朝下で建設されたものは何ですか?
A. 第二神殿
B. 仏舎利塔(仏教の話はしていませんよね)
C. ギリシャ神殿(ギリシャの話はしていませんよね)
D. 法隆寺(日本の話はしていませんよね)

<設問3>エステルの物語が起こったのはどの王の時代ですか?
A. ピッコロ大魔王
B. ベジータ王
C. クセルクセス王
D. リア王(シェイクスピアの書いた虚構の王です)

ヒント:エステルの物語は、旧約聖書の『エステル記』に詳述されており、ペルシャ帝国のクセルクセス王の時代に起こったとされています。

<設問4>紀元前522年にペルシャのダレイオス大王が行ったことは?
A. ユダヤ人のエルサレム追放
B. ユダヤ人のエルサレム帰還支援(ユダヤ教徒はペルシャに対して感謝すべきことです)
C. ユダヤ教の禁止
D. ユダヤ人の虐殺

<設問5>ネヘミヤがエルサレムに帰還したのはどのペルシャ王の下ですか?
A. ダレイオス
B. クセルクセス
C. キュロス
D. アルタクセルクセス

ヒント:ネヘミヤの背景とエルサレムへの帰還とは
 ネヘミヤはペルシャ帝国の首都スサで、アルタクセルクセス王の杯を差し出す王の側近の要職にあったユダヤ人です。当時、エルサレムの城壁は破壊されており、町は防御力を失っていました。ネヘミヤはエルサレムの壁が破壊されているという知らせを受けて、非常に心を痛めました。そして、ネヘミヤはアルタクセルクセス王にエルサレムへ戻って城壁の再建を行う許可を求めます。王はネヘミヤの願いを聞き入れ、彼にエルサレムの総督としての地位と、城壁再建のための資材を提供します。これによりネヘミヤはエルサレム城壁の再建を完了させることができました。つまり、当時はペルシャの支援が無ければ、ユダヤ人は自治すらできなかったということです。

#武智倫太郎

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