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放心状態で電車に揺られる、ザイロバンドがまだ点滅してる。明日も会えるけど、同じ今日はないから、なんだかさみしい。
永遠はないって、わかっているけど、その可能性を口に出されると泣きたくなってしまう。恋人に別れを告げられるような気持ちになってしまう、悲しい話じゃなくて、そうだからこそ、今が大事なんだよって話をライブの度に彼女から聞いて、何度だってものすごいエネルギーを貰っている。

3000人でも、30000人でも、同じように1対1で声を、言葉を、想いを届けてくれる彼女は本当にすごい。20周年という記念も、いつも通りに過ごしたいけれど、ライブを重ねる度にすごいことだなって思えて、それで今回のライブのような編成になったという。(ニュアンスがもしかしたら違うかもしれないけど)

雪がはらはらと舞うさいたまスーパーアリーナで、光の中で笑って走って踊って輝く姿は、夢みたいだった。彼女自身も、最初から最後まで夢をみてるみたい、と最後のMCで言っていた。幸せな瞬間に、切なさのような、寂しさのような、そういうものがよぎるのは何故なんだろう。終わらないでほしいとか、もっと早く生まれてもっと早く出会いたかったとか、全てを見ていたいとか、そういう叶わない願望がうまれる。それほどまでに、惹きつけるパワーは、彼女自身が闘っているからなんだと思う。

彼女にもわたしにも、平等にやってくる日常を、できるだけまっすぐに生きるために、おこがましいかもしれないけれど、お互いに与え合っているような、そんな気持ちになるライブだった。

まだ消えないで、光り続けていてほしい、ずっと同じ時間を共有していたいと願うのは、我儘だろうか。

#aiko #LLP21

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