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自分史上初の年末年始【入院を経て編】

1月6日。
退院して家に帰った後に、一番最初にしたのが「湯船に浸かること」だった。
元日から入院して、風呂は2日に一回。しかもシャワーのみ。時間は25分以内と決められていて、なかなかゆっくりした時間を過ごすことが出来なかった。

久しぶりの湯船は、気分的にかなりリラックスできた。浴槽から立ち上る湯気を眺めながら、病室の天井を思い出す。

でも、治ったわけじゃないんだよな〜…。

入院してからは退院するまで、トイレと風呂以外はずっとベッドの上にいた。
足にできた紫斑は、日を追うごとに薄くなっていき、退院日には内出血の跡が無くなるくらいのところまできていた。でも気分は全然晴れない。

「IgA血管炎疑い」
どうしてもこの病名に頭がもっていかれる。
詳しい検査結果はまだだが、あらかたこの病名で決まりだろう。

なぜこうなってしまったのか、原因は不明。
ただ間違い無いのは、今後しばらくは健康な状態は戻ってこないということ。
なんなら悪化する可能性の方が高く、腎臓と合併症を起こせば国指定の難病に、腸と合併症を起こせば手術だと言われている。

「今後そうならないために、何かできることがあるのか?」

医師に質問したが、明確な回答は得られなかった。薬を飲めば治る、治療すれば治る。そんな希望が欲しいところだが、それが無いのがしんどいところだ。
経過観察。
今のところ、それしか方法がない。

フー…っと大きく深呼吸をして、手足をグッと伸ばす。暖かい浴室が幾分か気持ちをなだめてくれる。

さて、これからどうしようか。

天井から落ちてきた雫が、ポツリと頭で弾けた。

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