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病院の検査が怖いのは、回復を期待しているからだと思う

治療期間が長いと、病院での検査の日が怖いと思うようになった。

『前回は主だった問題が無かった』

その事実を踏まえて「だから今回も大丈夫」と思いたいが、「今回も大丈夫とは限らない」の2つが頭の中でグルグルと回り続ける。

病院で受付後に先に血液検査と尿検査があった。その結果を受けての診察。毎回どこの病院でもこの流れだ。採られる血液を見ては、こんなに赤黒くていいんだろうかと思い、提出する尿を見ては頼むから異常は出ないでくれと願う。

検査を終えて待合室で結果と診察を待った。多分1時間くらいはかかるだろうと、小説を一冊持ってきていたが、数ページを読み終えたところで番号が呼ばれた。

「こんにちは」

医師と挨拶をして、診察が始まった。
ステロイドを2週間使用してみての結果報告と副作用の確認。この薬で紫斑の症状は明らかに改善した。2週間前と比べても肌の状態は雲泥の差だ。副作用を特に感じなかったのは救いだった。

尿検査は異常なし。腎臓は大丈夫そうだ。
ホッと胸を撫で下ろす。
次に血液検査。体内での炎症反応を示すCRPと呼ばれる値が0.32。0.14までが基準値なので、やや高い。ただ、この数値は前回とほぼ変わらない。
そしてALTという肝機能を表す数値が基準値10〜42という中で44。少しだけ高かった。ただ、前回まではレクチゾールという薬を毎日飲んでいるからこの値が上がったと思われていたが、そうでは無かったようだ。
ステロイド服用中に合わせて毎日飲んでいたが、数値はほぼ基準値内。一時期ALTが64くらいまで上がったのだが、薬とは別の要因があるようだった。

「あいこうさんの体の大きさからすると、レクチゾールをもう一錠飲んでもいいくらいです」

ステロイドはいったん終わったが、炎症反応は続いているため、レクチゾールという薬を継続することになった。
1日朝に25mgを1錠飲んでいたのだが、朝晩各1錠の50mgに量が増えた。

次の診察は2ヶ月後。
間隔が空くようになってきているのは、回復の兆しと考えて良いのだろうか。

そういえば、これまでと1つ変わったことがあった。今日は病院での診察を終えた後、昼を挟んで仕事での打ち合わせに参加する予定だった。
実は、これが怖かった。
2週間前。診察時は引いていた紫斑が、仕事に行った後に増えたという経験があった。今回も全く同じ状況。

「あーなんで今日打合せ入れちゃったかなー」

明日にズラせば良かったと、ギリギリまで後悔していた。しかし、結果はそこまで悪くならなかった。打合せまで終えて会社で足を確認。
紫斑はゼロでは無い。
でも、増悪と呼べるほどは出ていない。以前より紫斑が出にくくなってきていることは、明らかだった。

このまま、行けるとこまで行ってみるか。

お試しで、当初参加予定ではなかった打合せまで顔を出し、結果的に元気だった頃に近い時間に帰宅することになった。

…意外と大丈夫そうだ。

夜、家に帰って体の状態を確認して思った。
少しずつではあるが、良くなってきている…と思う。このまま、どうか寛解まで届いてほしい。

明日から、もう5月だ。

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