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Vol.10 コンプレックスを超える

第10回 2022年6月4日放送

私は背が高く(170センチ)、しかも大柄(体重非公開)です。「体格がいい」というやつです。だから幼い頃から女性としての可憐さや儚さ、そして可愛らしさからはかけ離れた場所にいました。自分がその場所に相応しくないと、ずっと思い込んでいたんです。
だけど「HANANINGEN」というプロジェクトに出会い、私は変わりました。
頭に花を生けて写真を撮る、という斬新なプロジェクトを見つけた瞬間、私は秒で申し込んでいました。それからというものの、狂ったように写真を撮りに、京都・東京・札幌・名古屋と渡り歩きました。
花を頭に乗せた作品の数々。それは私自身にとって、女性としてのコンプレックスから「開花」した証なのです。

自分の存在が喜びになる

数年前のある日、南大東島に住む友達からLINEがきました。「あいちゃんが頭に花を載せてる写真が欲しい。実は今、入院中で回復するためにできるだけたくさん美しいものが見たくて」とのことでした。

びっくりしました。私の写真が欲しい?美しい写真って私の写真のこと?HANANINGENのホームページ見たら、私より全然きれいな人の作品がいっぱいあるよ?本当にいいの?と、めちゃくちゃ恐縮というか半ば疑いながらも、それまで撮り溜めていた作品を送りました。彼女はとても喜んでくれました。
「あいちゃんは自然にしているだけで、他人の病気の回復の手助けするんだよ。すごいっさ〜!」そんな風に伝えてくれました。

聞けば、ずっと前から私の写真を欲しいと思ってくれていたということ。そして連絡してくれた前日が手術の日で、携帯触れるようになって1番に私に連絡してくれたということでした。
胸がいっぱいになりました。自分の作品が友達の病気の回復の一助になれたこと、そして自分の存在が友達の喜びになれたことが、心の底から嬉しかったのです。

ちょっとしたムーブメント

HANANINGENで作品を撮るたびに自分のSNSにアップしていました。すると、周りの友達も「私もやりたい!」と次々に作品を撮りにいく現象が起きました。私はインフルエンサーでもなんでもないので規模は全然小さいんですが、ちょっとしたムーブメントが起こりました。素直に嬉しかったです。みんなが自分を表現していて、恥ずかしながらもその写真をアップしているのが本当に嬉しかった。「開花」する様子が、自分のことのように嬉しかったんです。なぜならそれがどれだけ嬉しいのか、私も知っているからです。
そんなこんなもあり、私は仲間内ではすっかりHANANINGENの人になっていました。

日の目を浴びた作品たち

撮っていた作品たちは、私のSNSアカウントでごく少数の目に触れることはあっても、数年日の目を浴びることはありませんでした。でも不思議なもので、今こうして自分のラジオを持つことになって、その作品を自分の宣伝として使っています。こんな風に日の目を浴びる日が来るなんて想像だにしていませんでした。アホみたいに作品を撮っててよかったです。笑
私にとってコンプレックスを越えさせてくれた作品たち。また機会があれば、作品を撮りに行きたいです。

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