【バスケ】【Bリーグ】「大阪vs宇都宮(2022.3.16)、生観戦日記(その1。『補強の失敗』と『橋本の再負傷』で狂った大阪の青写真)。」

 はじめに(大阪の今季の逆境は、そもそも昨オフの「補強の失敗」から始まっていたのでは)

 最初に述べます。自分は、最推し球団は「大阪」「京都」(この2球団は単純に自分の地元だから)、最推し選手は「比江島」です(「観ていて楽しい」から。他にも好きな選手は各球団に散らばっているけど、最推し選手は「比江島」で即答です)。
 大阪を応援していますし、今回で、今季は大阪の生観戦は「4試合目」になります。大阪を応援の気持ちは、勿論これからもずっとそうです。
 で、恐らくBリーグを観ているバスケファンならば御存じかなですけど、いま、大阪は「かなりの逆境」にあります。いま、NBAで、レイカーズ、ネッツが危機的状況といわれていますけど、
 「この戦力(選手編成)、資金力でどうやったらこんなに負けるんだ?」
 という意味では(勿論「マイナスの意味で」です)、
 「いや、恐らくエヴェッサ(大阪)の方がもっとやばいから!」
 と、自分は即答します(まあ恐らく、バスケファンが「100人」いたら、「90人以上」は「レイカーズ、ネッツの方がもっとやばいでしょ?」と答えるでしょうけど)。


 そう、大阪はいま、「崩壊になりかけの、極めてやばい状況」と自分は解釈していますけど、それを踏まえて、今回の一連のエントリー記事を拝読して頂く読者(というか、バスケファン)の皆様に、あらかじめ述べます。

 (1)いわゆる「猛毒成分」がマシマシであること。
 (2)1エントリーあたりの文字数が、今回は全てで「7000字~10000字」とかなりの長文であること。しかも(その8)まであること。
 (3)「大阪を応援し続けるからこそ」、いまの大阪は、昨オフに大型補強を決行した広島の「昨年のいまごろ」と同等以上に「とても厳しい状況」だと思うよ、という趣旨で、「自分が大阪のGMならば」という視点を交えて、大阪について、いま感じていることをストレートに綴らせて頂く、という趣旨です。
 それ故に、読者(特に大阪ブースター)の中には、推し選手に手厳しいと映るリスクが少なからずあることを、あらかじめ御詫び申し上げます。

 読者には、上述の3つのことを覚悟の上で拝読して頂ければです。


 正直、この文章を書き上げるまで、「3日半」を要しました。自分でも、これほどの文章量と時間になるとは驚いた、の感じです。
 アップさせて頂くのは「28日月曜日の朝」ですけど、この記事の執筆は「18日金曜日の朝~21日月曜日の夕方」、つまり3連休をほぼまるまる費やしての感じでした。ですので、選手のデータ(スタッツ)の説明は、一部で少し古いデータになっています。

 で、やばいという意味云々に話を戻しますと、「京都」もそうです。ただ京都の場合は、選手目線でいえば「何とかしようとしている」のは伝わるのです(これは視点を変えれば「現有戦力の能力的な限界」ともいえますけど)。
 あるいは「三遠」も、やばいという意味ではその一つでしょう。正直、今季の選手編成では「CSは厳しいだろうけど、『勝率4割~5割』ならば充分に現実的だろう」と思っていましたから(津山、田渡、松脇、杉浦と、「きっかけさえあればもっと成長できる」という選手を複数人擁していた。言い方を変えれば「再生工場的なチーム」と自分は解釈していた)。

 「三遠」も、確かにやばい。今オフは難しい舵取りを迫られるかなと想像です。ですけど、今季の「大阪」は、なんというか、
 「時間(試合数)が進むほどに、どんどん逆境になってしまっている。今季はいまのままだと、CSは既に絶たれてるし、『勝率5割』も恐らく難しいだろう。NBAでいえば『キングス』、いや『ニックス』を観ている感覚に近いかもしれない。」
 たとえが適切かは、正直自信はありません。ただ、いま自分は正直、心の中で「大粒の涙が溢れ出ている感覚の中で」綴っています。


 実はこの2月の「代表休暇期間」の中で、大阪についての記事エントリーを綴ろうと構想していました。それも、正直「辛辣な内容」での。勿論それは、「応援し続けるがこそ」です。
 ですけど、この時点では結局書きませんでした。理由は2つあって。
 第1に、単純に自分自身が「記事執筆の時間を捻出できなかった」こと。第2に、もともとこの3月の「大阪vs宇都宮」(←今回の試合)を生観戦の予定を入れていて、それを観た上で綴った方がより建設的だろうの判断から。

 この1か月ほど、正直、一人の大阪ブースターとして、「もう1人の自分」との心の戦いに苦しんでいました。そう、
 「自分自身のいまの大阪への見立てが、『誤り』であって欲しい」
 と。1か月間の「代表ブレイク」で、「戦術遂行の深化」が図られていることを信じて。そう強く願っていたのです。


 正直に述べれば、今季の大阪の絶不調は
 「昨オフの『補強の失敗』から既に始まっていた」
 と自分は解釈しています。「独自路線」といえば聞こえはいいですけど、「補強すべきポイント」を補強できなかった。より具体的には

 (1)「違い」を生み出せる「点取り屋型の日本人選手」(比江島[宇都宮]、辻[川崎→広島])。
 (2)「DF型の日本人選手」(須田[A東京→名古屋D])。

 結局は「どちらも獲れなかった」。特に(1)は、「比江島、辻クラスが一斉に移籍市場に出るチャンスは、後にも先にも恐らくピンポイントで今回しかない」のは正直明らかでした。昨オフの「点取り屋の補強の失敗」は、「(今季を含めての)今後2~3年のチーム作り」という意味でも、「特大のダメージ」といわざるを得ません。
 勿論、移籍か残留かは、プレイするのは選手本人である訳で、最終的には選手本人が決めることであるし、選手の意志が最大級に尊重されて然るべきことです。


 特に比江島。昨季は負傷の影響、ピーク(宇都宮→熊本)との共存に苦慮したことの影響もあったかなですけど、「キャリアワーストのパフォーマンス」でした。
 出場機会の減少は、安齋HCとの間でどこまで納得し合えているのか。このままで終わるとは思えないので、復活の証明のためには環境を変える方がより望ましいといえるのでは。少なくとも自分は、比江島が大好きだからこそ、この想いが昨年3月の天皇杯のときからずっと燻り続けていました(というかそもそも昨年のCSファイナルまでの2年ほどは、自分の目には、比江島は「苦悩の時間」であるように映っていた)。

 もしかしたら、比江島本人の中では、安齋HCとの間でのコミュニケーションはずっと良好のままであったかもしれません。
 実際、今季の比江島は「宇都宮での(昨季までの)3年間は、むしろ自分にとってとてもプラスだった」ことを存分に証明していると映りますし、いままでで最も「生き生きして」プレイしているように映ります。「Bリーグの日本人選手でno.1のオフェンスマシーンに返り咲いた」と断言してよいでしょうし、それどころかディフェンダーとしても、いまやリーグ有数の選手でしょう。
 本人は、昨オフのことは語っていません。もしかしたら、「移籍の話は恐らく複数球団からあり、一通りは聞いたけど、自分の中では『ここ2年、特に昨季が不完全燃焼だったからこそ、もう一度宇都宮で勝負したい、優勝したい』」と、初めから心に決めていたのかもしれません。

 いえることは、今季の比江島は、「見た目のスタッツ」以上に「キャリア最高のパフォーマンス」であると映っていますし、残留の決断は「正しかった」ことを証明していること。一人のバスケファン、一人の比江島ファンとしてはとても嬉しいです。ですけど、大阪ファンとしては、「チャンスが1%でもあっただろう訳だから、欲しかった…」、これが本音です。

 あるいは、辻も然り。出身が大阪ですので(夫人の出身が広島であると伺うけど)、もしかしたらより獲得チャンスがあったのは辻であったかもしれない。でも、比江島も辻も、今季は「生き生きしている」と映るので、それはバスケファンとしてはとても嬉しいのです。やっぱり、選手本人が「やりがい」を実感できるのが「何よりも大切なこと」ですから。でも正直、悔しさは強くあります。


 ただ、「点取り屋の日本人選手」を獲れなかったこと以上に、今季の大阪が逆境にいる、CSどころか「勝率5割」さえ怪しくなっている理由は、

 (1)「DF型の日本人選手」の獲得失敗。
 (2)「ハレルソンの放出」(かつ、その後釜が思惑通りのパフォーマンス出なかったこと。結果的には「下位互換」にさえなれなかった)。
 (3)「ブラウンの急激な衰え」「合田の大スランプ」。

 この3つと自分は考えています。このうち、(3)は後述で改めて言及します。
 (1)について。実は今季の大阪、何が特に問題かというと、
 「スタッツ以上に、守備面での脆さが際立つ」
 ことです。大阪の「志向するバスケスタイル」は、いわば「超攻撃型」ですので、そもそも「ある程度守備面には目を瞑る」ことは覚悟の上ではありますけど、「だからこそむしろ、DF型の日本人選手が絶対に必要」と自分は解釈していました。
 「点取り屋型」でも「DF型」でも、そういった日本人選手(特に「CSレベル」という意味での)は、そもそも絶対数が限られています。ですので、「欲しいタイプの選手が移籍市場に出ないと、どうしようもない」のが現実としてあります。

 ある種、比江島、辻については、「こればかりは仕方がない」と納得はできます。ですけど、須田については、
 「早い段階で『自由交渉選手リスト(わかりやすく言えば「移籍市場リスト」)』に出ていた訳だから、なぜ獲れなかったのか?」
 と正直感じています。昨オフの時点では、大阪は「CSでのさらなる上位進出、西地区での優勝争い」を本気で目指せる立ち位置にあった訳ですし、少なくとも「自分が大阪のGMならば」、「日本人選手での最大ターゲット」にしていました。

 はっきりとした確定情報ではないですけど、どうやら須田は、
 「名古屋DのデニスHCは、(プロデビュー時の)宇都宮での当時のACであったので、いつか再び指導を受けたい思いがあった」
 といわれています。それが理由であれば、確かに仕方ないかもしれません。実際、今季の名古屋Dは、スタッツ以上に守備面での強度が大きく上がっていて、それは須田(と伊藤)の入団は結構大きいだろうと映りますし。

 ですけど、現実論として、いまの大阪には
 「『DF型』といえる日本人選手を、見出せていない」
 少なくとも、自分はそう解釈しています。恐らく球団としては、ドンリーにそれを期待していたのではと映りますし、実際、ドンリーは一選手としては、12月以降は「選手として『B1レベル』で勝負できる目途が立ちつつある」と映りますし、EFFでは実際にそう表れています。
 実際、アンセルフィッシュ(利他的)な選手と映りますし、「DF面への意識」は、大阪の現有戦力での日本人選手ではno.1でしょう。
 ただ、見た目のEFFとは異なり、特に「CSレベル」という意味では、正直まだ脆さはあります(今回の生観戦を含めた2回の宇都宮戦とかでは、相手に「子ども扱い」されたように自分は正直感じた)。勿論、中長期的には「今後も大阪では重要戦力であり続ける」というか、そうなって頂かねばならないと強く願いますけど、現状としては、
 「可能性は証明できていると映るけど、期待値が現況よりも過大になってしまっているような…。『再建モード』の球団でならばそれでもよい訳だけど、『CSレベル』を求める意味では、まだ見合っていない感じが…。」
 と、自分は解釈しています。


 それと、(2)、つまり「ハレルソンの放出」。
 どうも、これは球団側が「ハレルソンは、来季(つまり今季)の構想外」と通達した結果である感じです。
 大阪といえば、その主力選手は「橋本」「合田」「ハレルソン」で定着していた。「CSでの上位進出(できればファイナルへ)」を目指すならば、「何かを変えなければいけない」、それがハレルソンであったと想像ですし、確かにインサイドでの存在感(特に守備面でのそれ)は、徐々に減少傾向ではあったのかもしれません(実際、今季に移籍したSR渋谷でも、その存在感のプライオリティーは「ハレルソン≦マカドゥ」ですし)。

 ですけど、「ハレルソンを残して、その上でインサイドを補強する」、その方がより望ましかったのではないか。
 正直、獲得したのが「ハント(三遠→)」であったとき、獲得当初に自分が感じたのは
 「ようこそ!いい選手を獲った、とは思う。だけど…。」
 これが、正直な感覚でした。尤も、まさかこれほどに苦しむとは、さすがに想像していませんでしたけど(これについては、後述で改めて言及させて頂きます)。


 ちなみに、大阪ブースターの中には、「エリス(愛媛→大阪→佐賀)の補強は失敗であった、そもそも獲得すべきではなかったのでは?」という意見も耳にしますが、自分は「そうは思いません」。
 エリスは、いわば大阪にとって「2年越しの恋人」でした。それほどまでに熱望したのは、きっと明確な理由があったはず。少なくとも、大阪がずっと目指している「走るバスケ」「ラン&ガン」、それ自体には「ぴったりの選手」であったと自分は解釈しています。

 エリスの場合、攻撃面ではきらりと光るものを感じました。ただ一方で、守備面では脆さを隠せなかった。その原因は恐らく、守備面で
 「状況に応じてセンター(5番)でのプレーを求められたこと、それが資質能力的に見合っていなかった」
 それが原因と自分は解釈しています。


 京都に、「ティルマン」という「シュートレンジの広さが魅力のPF」がいます。彼も、エリスと同様に「アンダーサイズ型のPF」です。
 ただ、ティルマンは、京都では「生き生きして」プレイしているように映ってます。チーム自体は勝てていないけど、ティルマンの「遂行への姿勢の旺盛さ」「ひたむきさ」は、「日本人以上に日本人」と、自分は高く評価しています(まあ、「B1レベル」では「第3の外国人」が適正的役割という意味では、エリスもティルマンもそのような感じですけど)。

 理由はいろいろとあるかもですけど、ティルマンが生き生きとして映り、エリスは(特に守備面で)窮屈そうに映ったのは、「相方のビッグマンの資質能力」が少なからず影響してるのでは、と。
 京都の場合、その相方はハーパー(あるいはサイモン)ですけど、2人共に3Pレンジ、ミドルレンジもカバーできます。ハーパーについては、水準以上のスピードも兼備しています。
 大阪のハントも、少なくとも負傷前は「走るバスケ」に適応できる水準程度のスピード(とテクニック)を兼備していました。ただ、プレー対応エリアがほぼゴール下に限定であった(ミドルレンジも対応可能ではあるが不得手の感あり、3Pレンジに至っては皆無)。

 ハントには、正直とても申し訳ない気持ちです。ですけど、
 「ハレルソンを残してエリスを獲る、であれば、ハレルソンもエリスも御互いに『より生き生きしてプレーできる』感じになっていた可能性は少なからずあったのでは?」
 と自分は正直強く感じます。これはエリスが最終的に「トレードデッドライン」を待たずに大阪を去ったからではなくて、開幕当初からずっと抱き続けていたことです。そもそも自分は、「何故ハレルソンを放出するの?」とずっと懐疑的でしたし(というか、いまもそうです。そもそも「今季の大阪の逆境はここから始まっていたのでは?」と強く感じてます)、「ハレルソンとエリス(及び、譲次を絡めて)でインサイドコンビを形成」であったら「守備面でのリスクはあるけど、それを補って余りある攻撃力アップを見込めたかも」と自分は解釈しています。


 尤も自分は、今季の大阪の逆境は、「ハレルソンの放出、及びその獲得選手がハントであったこと」、それも理由の一つとは思いますけど、むしろ
 「『スペシャルな日本人選手』を、誰一人として獲れなかった。特に辻に至っては、同じ西地区である広島が移籍先であった。」
 これが最大の理由である、と自分は思っています。

 繰り返しになりますけど、移籍市場というのは、そもそもが「相手があること」です。「人間と人間がすること」ですし、それは自分たちファンが考える以上に「いろいろなことが複雑に交錯する」ことです。それは確かに、「エクスキューズ」といえばそうかもしれません。

 今季(つまり昨オフ)、「島根」「広島」は、日本バスケの歴史上でも「空前の大型補強」を実現しましたし、特に島根は、内容及び結果の両面で「強烈な存在感」を証明できていると映ります。広島も、正直もう少しやれるのではという感じは否めませんけど、大型補強の成果自体は一定以上は示せていると映ります。
 特に島根、安藤が「完全復活どころかキャリアハイ」であることは、前回のエントリー(「京都vs島根」の生観戦)で言及させて頂きましたけど、金丸の貢献も特筆の一つでしょう。
 今季の金丸は正直、いわゆる「BIG3」の一員でさえない、いわば「4番手」、言い換えれば「半ロールプレイヤー」的な役割を受け入れて、それでもその中で「金丸らしさ」を表現できている。バリバリの「代表レベル」である金丸が、「『優勝を叶える』ために『半ロールプレイヤー』を受け入れてまで『新しい挑戦』に取り組む」、この姿勢は、一人の人間として「とても興味深い」と思ってみています。

 あるいは、この2球団の陰に隠れた感じではありますけど、「秋田」も的確な補強を展開して、しかも補強選手は勿論、長谷川など既存の若手の成長(ステップアップ)も手伝って、「悲願のCS出場が現実的」なところにいます。期待の若手である大浦の伸び悩みという誤算はありますけど、それも秋田の現況に照らせば「強いて挙げれば」の感じですし(ちなみに中山は「Bリーグの日本人選手でno.1のDF型」と解釈してます。これからもずっと秋田にい続けて欲しいですし、彼を擁している秋田が、正直羨ましく映ってます)。
 秋田の場合、補強や契約延長の際に、特に複数年契約の選手は「◎年契約」とHP上で明示していることも「とても好感」です。「この姿勢(契約年数の明示化)はBリーグの他球団も是非とも見習って欲しい」と強く感じます。


 ただ、今季の大阪の逆境は、勿論「昨オフの補強の失敗」、これは勿論大きいのですけど、全てを狂わせてしまったのは(というか、これほどまでの「惨状」になってしまったきっかけは)、下記のことでしょう。
 一人の大阪ファン、バスケファンとして、いまでも受け止められていませんけど、「向き合わねばならないこと」として。




 「2021年11月5日」。「橋本、アキレス腱を再断裂」。
 青写真は、この「橋本の再負傷」で一気に狂ってしまった
 大阪といえば「橋本」。名実ともに「大阪の象徴、代名詞」になっていましたし、昨季はあの負傷までは「キャリアハイのパフォーマンス」であった。あの負傷までは「Bリーグの日本人選手で『点取り屋型』を5人挙げよ」と問われれば、その1人に確実に挙がる選手に上り詰めていました

 『君が落とした青空』という青春映画が、いま上映中です(というか、今回の「大阪vs宇都宮」の生観戦の直前に、「TOHOシネマズ梅田」で「3回目の鑑賞」をして、その足で会場に直行でしたけど)。
 この青春映画、いわゆる「タイムリープもの」です。せめて、あの「再断裂する直前」まで、タイムリープが叶うならば…、そう思ってしまうのは、自分だけでしょうか?

 誰よりも、誰よりも、橋本本人が悔しいと想像するのです。
 球団も、ファンもだけど、本人が復帰を、そして復活を誰よりも目指していたはずだと。
 比江島や辻を獲れなかったことがとても悔やまれると前述しましたけど、球団は心のどこかでは恐らく、

 「復帰及び復活に向けてのある程度のロードマップは示さねばならないだろうけど、橋本が復帰、復活できれば、大阪は2年連続でのCS出場を叶えられるはずである。」

 そのような青写真を描いていたと思うのです。より具体的には、

 復帰(「12月半ば~年明け」。復帰当初からしばらくは「出場時間に制限をかける」形での起用。復帰までは「勝率5割」程度でよい、復帰したら「CS出場圏」が見える位置で追走のイメージ)
 復活(「2月の代表ブレイク明け、つまり3月上旬」。この時点で「勝率.550」あたりで迎えて、ギアを上げて最終的に「CS出場圏」を捉える。つまり3月上旬の時点で「出場時間の制限」を取り払って、さあスパートをかけるぞ!のイメージ)

 このイメージでいたのでは、と想像するのです。


 橋本が再負傷するまででの大阪は、「3勝6敗」でした。
 まあ、この時点で既に「よくなかった」訳ですけど、このときは、「戦術面の熟成が進めば、充分に巻き返せるだろう」という感覚は、正直ありました。
 ただ、橋本の再負傷以降、特に1回目の「代表ブレイク」以降(つまり12月以降)、大阪は「やることすべてが負のスパイラル」状態に、どんどんなっていった。

 その象徴的な一つが「合田の大スランプ」です。合田はここ2年、2回の肩の脱臼に苦しんできましたけど、開幕当初はシュートタッチは決して悪くなく、むしろ「この調子ならば代表候補入りも射程圏内じゃない?」という感じでした。しかし橋本の再負傷以降、合田はまるで「よかった時の感覚を忘れてしまった」化のように、プレー面では「負の意味でもはや別人」になってしまっています(「底抜けに明るい人間性」は、いまも不変ですけど)。
 技術的な問題は、勿論あるかもしれません。ただ、これは合田に限らないかなですけど、「精神的なこと」、つまり「橋本の再負傷というショック」は、大阪をいろいろな意味で一気に狂わせてしまったのではないか?と自分は強く感じているのです。


 って、これ、生観戦日記の「はじめに」なのですけど、自分でもびっくりですけど、この時点で既に「9000字」を超えています。
 生観戦の前日譚でこの感じですけど、この「はじめに」、いわば、
 「自分自身のいまの大阪への見立てが、『誤り』であって欲しい」
 そう強く祈る思いで、生観戦に臨んだ感じなのです。

 「いや、修弥、起きて!御願い、起きて!」
 自分が、生観戦の直前に3回目の鑑賞をした『君が落とした青空』、クライマックスで、主人公の実結(福本莉子)が叫んだ言葉です。
 (ちなみに、この福本莉子、大阪の出身です。)

 それになぞらえれば、いまはこの思いです。
 「いや、大阪、御願い、このままで終わらないで!」
 この思いで生観戦に臨みましたし、「自分の見立てが『やはり間違っていなかったのか…』」ということを受け入れたくない、でも受け入れねばならない思いに悶えながら、本題へと進めます。


 では、(その2)において、「生観戦日記」の本題に入ります。
 いわゆる「新B1構想」における「自分の基本的な考え方」、及び、「宇都宮が岐路にある現況」についての言及を綴らせて頂きます。


 【バスケットボール#2A】

この記事が参加している募集

スポーツ観戦記

Bリーグ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?