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宇佐美りん『推し、燃ゆ』

夏にはまぶしすぎる白衣に目がくらんだようになる。

寝起きするだけでシーツに皺が寄るように、生きているだけで皺寄せがくる。

最低限を成し遂げるために力を振り絞っても足りたことはなかった。

オビに「TikTok世代のキャッチャー・イン・ザ・ライ」とあったけどその趣きある。
明るい話ではない。
引用は気になった表現。
そういうまぶしさってある。
生きているだけでいつも大変。

2020年刊行、文庫は2023年7月発売。
アイドル文化にあまり興味はないけど、何だか手にとってしまった。

人生最大の推しについてちょっと考えたりしながら。
人生最大の推しを推してたのはいつか?というと、ものすごく、人生がつまらないというかつらいというか、だったとき。
ある種、依存なのかもね。

まぁ、推しというか、ただの一般ファンです。

なんだか『ぼくのプレミア・ライフ』が読みたくなってきた。
あれもまた、グルーミィな書物であることよ。

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