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ウォーレン・バフェット「第2次世界大戦中に株を買った理由」

バフェットの少年時代の株取引

こちらが、1942年3月12日付けのニューヨーク・タイムズを読んだ時の記録です。
戦争が始まってから約3ヶ月が経過していましたが、その時点では敗戦の様相を呈していました。
新聞の見出しは太平洋戦線からの悪いニュースであふれていました。
特に重要な日であった11日の見出しを見ると、太平洋での大きな問題に直面していたことがわかります。
フィリピンは数ヶ月後に陥落することになりますが、9日の記事ではすでに悪いニュースが続いていました。

新聞の価格は3セントでした。
10日の記事では、オーストラリアへの道が閉ざされていること、株式市場がそれを反映していることが伝えられています。
当時、私が注目していたシティ・サービス優先株式は、前年には85ドルで売られていましたが、1月には40ドルにまで下落していました。

その夜、私は父にシティサービスの株を3株買うよう頼みました。
これが私が過去5年間で蓄積した全財産でした。
翌朝、父は3株を購入しました。
しかし、その日の株式市場は良くなく、ダウ工業株30種平均は2.5ドル下落しました。
これは現在の500ポイントの下落に相当します。
学校に行く途中で、チャートの左側にあるジョーンズ工業株30種平均のことを考えていました。
当時はまだニューヨーク・カーブ取引所と呼ばれていましたが、後にアメリカン証券取引所になりました。

私が38と4分の1で買った株は、その日の終わりには37ドルまで下がっていました。
しかし、その株は最終的に1株200ドル以上で売れました。
これは、ハッピーな話ではないが、1942年3月11日のことを振り返る記録があります。
私は当時、シティ・サービスの株を売って5ドルの利益を得たことを思い出します。
株価が27ドルまで下がったのを見て、利益を得たことに満足していました。

その時の話はさておき、当時の太平洋戦線やヨーロッパ戦線の状況は悪化の一途をたどっていました。
それにもかかわらず、アメリカが戦争に勝つことは確実だと考えられていました。
アメリカのシステムは1776年以来うまく機能してきたのです。

長期のアメリカ成長に投資する利点

次に、1942年に1万ドルをインデックス・ファンドに投資した場合を想像してみてください。
当時インデックス・ファンドは存在しませんでしたが、事実上S&P500を購入したと考えられます。
このように長期にわたって賢明な投資を行うことの重要性を示すために、農場や小さなマンションを購入し、その生産性を見ることと比較します。

1万ドルをアメリカン・ビジネスに投資し、他の株価や人のアドバイスに一切耳を貸さなかったと仮定します。
その結果、あなたは5,100万ドルを手にすることになります。
アメリカのビジネスがどのように変化するかが、あなたの投資生涯において最も重要な要素です。

もし周囲の悲観的な予言者の言うことを聞いて金(GOLD)を購入していたらどうなるか。
1万ドルで300オンスの金を購入したとしても、それは何も生み出さないため、結局は約40万ドルの価値しかないでしょう。
これに対して、生産的な資産を選んだ場合は、その100倍以上の資産を持つことになるのです。

まとめ

アメリカン・ビジネスで1ドル儲けるたびに、1ペニー以下の利益しか得られないというのは、この国で最大の追い風を背に経営してきた私たちにとっても驚くべきことです。

投資家にとっては、間違った銘柄を買ったり、間違ったタイミングで興奮しない限り、失敗することはないと言えます。
アメリカ株を所有し、長年にわたって一貫して資金を投入することは、何も生み出さないものを所有することとは比較にならないほど有利です。
また、株に飛びついたり飛び降りたりすること、投資アドバイザーにお金を払うことほど愚かなことはありません。

もし私のアドバイスに従っていたら、株式ブローカーは餓死してしまったかもしれません。
実際に、投資のプロにアドバイスを聞くよりも、長期のアメリカ株に投資をしていた方が良かったと言えます。
会計や株式市場の専門用語、FRBの次の行動など、投資においてはそれほど深い知識は必要ありません。
重要なのは、なぜその投資をしているのかを理解し、それを貫く哲学を持つことです。

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