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日本の「味の箱船」を絵本にしたい!


数年前、西伊豆で鰹節を作っている方から「日本で、伝統的な手作業で本枯れ鰹節を作っているのはもう5軒しかないんです」と聞いたとき、ひっくり返りそうになりました。
先々週、地元の農家さんから綺麗な大根を手渡され、「この大根は今年で種とりをやめてしまうから、食べられるのはこれが最後なんです」と言われた時も、どうにもならない気持ちが込み上げました。

各地方の伝統的かつ固有な在来品種や加工食品、伝統漁法による魚介類のなかには、このままでは消えてしまうかもしれない、小さな生産者による希少な食材がたくさんあります。
経済効率優先社会の中では「非効率」かもしれないけれど、その地域、その風土にずっと続いてきた唯一無二の美味しさに出会えると、感動します。それが次々に失われていく世界は、あまりにもつまらない!

そこでスローフードでは1996年から、こうした食材を世界共通のガイドラインで選定して、地域における食の多様性を守ろうという取り組み「味の箱船=ARK OF TASTE」を行ってきました。
今、世界中で5000を越える動物、果物、野菜の品種と加工食品などが「味の箱船」に登録されて、守られています。日本にも、74品目の登録があります。でも、まだまだ認知度が足りていません。

そこで。
皆で各地の美味しさに注目して守っていくために、食材にまつわるストーリーを絵本にしようと、クラウドファンディングを行なっています!


今回絵本を作る4つの食材は、すべて海のもの。
「秋田 ハタハタのしょっつる」
「静岡 西伊豆の潮かつお」
「長崎 エタリの塩辛」
「沖縄 宜名真のフーヌイユ」
どれも唯一無二の、その土地と海の生態系や民俗が凝縮された食べ物ばかりです。


「伝統食材の継承というと堅苦しくなりがちだけど、
 物語を通して、子どもたちに楽しく美味しく知ってほしい。
 その地域に暮らす子どもたちには、食材に対する誇りも育んでほしい」
各地に暮らすスローフード日本のメンバーたちが、地元の生産者たちと顔を合わせながら、ただいま鋭意制作中。たくさんの思いが込められているプロジェクトです。


リターン品は、完成した絵本と、各地からのおいしい食材!!
あと5日で終了します。ご支援、どうぞよろしくお願いします。


▼クラウドファンディングURL(*あと5日!)
https://camp-fire.jp/projects/view/537496

PS
2022年2月26日、27日(土日)には、神戸で絵本の初お披露目会を行います。Slow Food Nipponと神戸市が共催する食のイベント「We Feed the Planet Japan 2022~みんなでつくる、おいしい食の交換会~」。

わたしも円卓会議「学校から見る食」に参加します。近郊の方、是非来てください!
https://www.wefeedtheplanet.org/

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