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色鮮やかな冒険の物語、390円

先日よりYOASOBIの各楽曲のEnglish.verが公開され、元の日本語歌詞の語感を残しながら綴られた英語の歌詞が注目されています。

中でも『たぶん』という楽曲のEnglish.ver『Haven't』は、タイトルの発音はもちろん、曲中の歌詞も元の歌の語感が特に忠実に再現されており、鬼のような制約の中で作られたであろう英語詞は、まさにプロフェッショナルの仕事だと思いました。

soon go sit up ,(過ごした)

leaving not a tone(日々の痕)

in all we owned ,(一つも)

no cold signs to me(残さずに)

Saw you're not around(さよならだ)

 

そういえば昔、お弁当屋さんで順番を待っていた時に、カウンターで注文を選んでいた男性が、突然「Color Adventure!」と店員さんに唱えて、驚きのあまり思わずその人を二度見したことを思い出します。

その瞬間、店内は鮮やかな虹色の光に包まれ、急に身体が宙に浮き上がり、時空のトンネルを抜けて外に飛び出すと、道で出会った騎士に大きな宮殿へ案内され、国王から勇者の称号を授かり、悪の魔王を倒す冒険の旅に出ることになった…訳ではなく、単純に「唐揚げ弁当」「Color Adventure」を聞き間違えただけでした。

店員さんの「お会計390円になります」の返答でハッと我に返り、色鮮やかな冒険の物語は一瞬にして幕を閉じたのでありました。


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