見出し画像

私立恵比寿中学のハイタッチ会で記憶が無くなった話

今回は2017年の11月12日、アイドルグループ私立恵比寿中学のライブイベントに初めて参加した時のことを書こうと思います…が!

一番肝心の、エビ中メンバーのみんなとハイタッチした10数秒間の記憶が、全く無いのです。しかも他の事はしっかりと覚えているんです。ダイバーシティ東京プラザへ向かう道中の景色も、お台場名物の巨大ガンダムも、ミニライブで一緒に踊った振り付けも、ブースでCDを買ってエビ中券を選んだことも、2時間近く並んでいる時の周りのファンの会話さえも…。そして自分の順番が来て、持ち物検査と手指の消毒を終え、ブースに入ってエビ中メンバーと対面した瞬間から…記憶が無いのです。

確かにアイドルの握手会などで、いざ好きなメンバーを目の前にすると緊張で頭が真っ白になるという話はよく聞きます。それまでは緊張の度合いを表す比喩だと思っていましたが、この時に身をもって実感しました。我に返った瞬間に、最後尾で「ありがと~!」と言ってくれた柏木ひなたさんに「ありがとうございました!」と返答できたことだけは、おぼろ気ながら覚えています。

元々、以前のnote記事にて紹介した吉澤嘉代子さんを応援する過程で、吉澤さんが楽曲提供しているアイドルグループである私立恵比寿中学の曲を好きで聴いてはいましたが、そこまで特別に熱を入れている訳ではありませんでした。

きっかけは、2017年11月8日に発売された、Mrs.GREEN APPLEの大森元貴さん提供の新曲『シンガロン・シンガソン』です。


11月12日のイベント当日、朝刊配達を終えて一眠りしたあと、おもむろにYouTubeを開いて、おすすめ動画で新曲のMVを初めて観たのが午前11時頃でした。
すぐに気に入り『シンガロン・シンガソン』のスペシャルサイトを覗いたところ、2時間後にお台場でミニライブが行われることを知り、さらに翌日が新聞休刊日で朝刊配達が休みになる心の余裕も手伝って、すぐにダイバーシティへ向かいました。
もしもその翌日が新聞休刊日ではなかったら…きっとその日は疲労回復を優先して、外出はしていなかったと思います。

イベント会場に着くと、ライブの開始を心待ちにするたくさんのエビ中ファミリーと、謎の巨大ガンダム。
せっかく現地に来たということで、記念にと思いCDを購入しました。

即売ブースにて、

「こちらCDの特典になりますが『ライブ券』と『エビ中券』どちらかをお選び頂けます。」

こ「『エビ中券』って何ですか?」

「このライブの後に行われるハイタッチ特典会にご参加頂けます。」

こ「…『エビ中券』でお願いします!」

…とは言ったものの、実はその時はライブを見終わったらすぐに帰るつもりでいました。元々予定していた行動ではありませんし、現地ブースで購入しながら『エビ中券』が何かすらも解っていない、ただの浅いにわかファンなのです。あのエビ中を、遠巻きながら初めてこの目で観ることが出来ただけでも充分満足なのに、メンバーと直接お会い出来た時には、感動の受け皿を超えてしまうのが目に見えて解りきっています。

やがてミニライブが終わり、会場を移動するファンの進む流れに身を任せていたら、何故か知らない間にハイタッチ会の列に並んでいました。これは改めて考えると当然のことで、大好きなアイドルに直接会えるイベントに来ていながら、ライブ後に直帰するファンは少ないですよね。流れに任せたら列に並んでしまうのは自然の道理です。

それにしても列の前も後ろもすごい人数で、近くのヴィーナスフォートで買い物を終えたお客さん達が、これは一体何事かと驚いていました。熱心なファンの列に身を置いていると、私自身もだんだん感化されてきているのがわかります。前に並ぶ女の子は「どうしようどうしようどうしよう」と今にも泣きそうになっているのです。アイドルって、本当に凄い人達です。

そしていよいよ、厚いテントで覆われた、メンバーが待っているブースが近付いてきました。厳重なチェックと手指の消毒を終え、スタッフさんにブースの中へ促され…

そして前述の通り、その瞬間からの記憶が無いのです。先頭の真山りかさんの前に立ってから、最後の柏木ひなたさんの直前で我に返るまで、10数秒間の出来事だとは思うのですが…。

この、一瞬とはいえ記憶が無くなる現象について、今回の記事を書くにあたり調べてみたところ、人は外部からの刺激を受けて極度の緊張状態になると、危険を察知した脳による防衛本能で、記憶を司る海馬の働きを一時的に抑制する働きがあるそうです。怖い経験や不快な出来事が起きた時に、パニックを起こさないように脳が本能的にブレーキを掛けるのと理屈は同じようです。その緊張がたとえ本人にとって喜ばしい出来事だとしても、感情の起伏の振り幅が限界を超えたなら、医学的に言えば紛れもなく、ストレス状態そのものなんですね…。

私立恵比寿中学は、あまりにも大きな出来事を背負い、そして乗り越えてきたグループです。
積もる話はまたいつかのnoteに綴ることにして、今回はお気に入りの一曲を紹介して終わりたいと思います。

(私立恵比寿中学『まっすぐ』ミュージックビデオ)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?