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【おとなの読書感想文:29】うちの弟どもがすみません

どうもコウノです。
少女マンガやそれに程近い世界観ではしばしば、「一つ屋根の下から始まるボーイミーツガール」的な展開が出て来ます。

ぱっと思い付くのはらんま1/2。


今思い返しても設定すごない?と思うのがママレード・ボーイ(リンクは続編のlittleの方ですが)


現在進行形だとアオのハコ。


とまあ色々あるとは思いますが、
私のイチオシはこれ↓

母親の再婚で父親が出来た!と思ったら、イケメンの弟が4人もいた。乙女ゲームかよ。
もう、宝くじで1等前後賞当たるよりも確率低いでそんなん。

ところで乙女ゲームの主人公って、ボブカット多くない?あれ何でですかね?
んで「私は平凡地味で可愛いわけでもないし」と本人は思ってるけど、いや普通に可愛い設定っぽいし、逆にその謙虚さが男ウケすんねんなーというような、そういう子がヒロインよね。

が。
一見4人もイケメン弟がいて逆ハーレムで、乙女ゲームになるんかいなと言いたくなるような設定ながらも、この物語の主人公の糸ちゃんは、世にも珍しい「パッツン前髪」で、どちらかというとnot美少女な立ち位置の田舎から出て来たこけしgirl↓

親しみやすい、いい子なのが伝わって来る。顔芸も少女マンガのヒロインの自覚ないんかなって位になかなか極まってる(褒めてる)。
まあ、色気/Zeroやけども。

こけしって和みの存在やっけ……?

 ※

そんな糸ちゃん、割と序盤に新しい父が北海道に転勤になり、実母も付いて行く事になったので、必然的に4人の弟のお姉ちゃんとして、ていうか母親代わりとして、家事に奮闘します。
これヒロインが前髪パッツンじゃなくて、且つ掲載誌がヤンマガとかやったら絶対お色気展開あるやつ。前髪パッツンの糸ちゃんには特にそういう展開は……ええ……はい、お察し下さい。

末っ子の小学生の類くん↓のお世話をしたり

三男の柊くんは、昔色々あって引きこもりだけど、糸ちゃんがオンラインゲームを通じて心を開いて引きこもり卒業したり↓


かと思いきや家事のしすぎでテストの点数グッダグダで、いっこ下の次男の洛くん↓に勉強見て貰ったり。

元々母子家庭の一人っ子の糸ちゃんと、母親を亡くした4人兄弟の長男の源は、どちらも「人に甘える」「欲しい本音を素直に言う」を知らずして育ってきた同士。

なので最初は距離感分からずに反発したりもしますが、少しずつ家族になっていきます。

で、源と糸ちゃんは誕生日が1日違いの同い年で、しかも同じクラス。男兄弟の距離感に慣れ過ぎていて、モテるのに女の子にはモテようと思って行動しない源なので、糸ちゃんへのコミュニケーションも「いやそれ女子は誤解するやつ」。

何やかんやで恋愛感情を抱き、源も源で糸ちゃんを女の子として意識していく。

ちなみに途中で第二次成長期を経ていきなり背が伸びた三男が糸ちゃんに恋をして当て馬になるエピソードがあります。切ないけど柊くんアンタええ男になるで!

また、こういう恋愛マンガは、スピンオフの如く展開されていくサブキャラの恋愛要素も大事ですよね。

ここまで長男と長女を見守って来た次男の洛くん。ある日の年末、かなり残念なお姉さん↓に出会います。

この後↑雄大くんに金せびられるお姉さん

カウントダウンデートをすっぽかされた上に金をせびられ(いつもの口座に振り込んでおくねと約束してる)、どう見てもダメンズに引っかかってるお姉さん。キャンセルも出来ない高級料亭に洛くんを連れて行きます。

(お会計は45,000円)

で、ノロケなのか愚痴なのか分からない雄大くんとのエピソードを肴に、美味い飯食って(ちなみにその頃成田家ではカップラーメンしかなく、買い出しに行っていた洛くんをずっと待っていた)

互いに名乗るでもなく連絡先を交換するでもなく、ただスマホを一瞬貸してくれた洛くんに飯奢ってハイサヨナラ。
これワニマガジン辺りの成年コミックスやったら、その後イチャラブな展開になるやつ。

ですがそうはならない、未練なさそうなサッパリオットナーな1日。かと思いきや。

ハイお約束の展開★
そうそう少女マンガはこうでなくっちゃ。

洛くん……!カッケエな洛くん。

源と比べたら計算高くて秀才な洛くんですが、これ乙女ゲームならその直後に告白めいたセリフが来てそれでカップル成立しそうな筈やのに、どうにも梓先生が残念ガール過ぎてイマイチ洛くんの気持ちは伝わらない。

頑張れ洛くん!


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