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テラスハウスの音楽を調べてみた <洋楽と邦楽の比率やいかに!>

Netflix「TERRACE HOUSE OPENING NEW DOORS」終わってしまいましたね。シーズン終了から約1週間が経過、毎週月曜の楽しみがなくなってしまってすでに“まさおロス(※1)”ですよ・・・。

地上波では最終回放送がまだのためネタバレは避けますが、シーズン後半で発生したハウス内の歪み、結局解消されずに終わっちゃいましたね。ネット上ではネガティブな感想だったり、特定の住人たちに対する叩きみたいなものも起きてますが、ああいう人たちって組織の中に一定数いるし、一緒に住んだらあんな感じなのかなってリアルさがあったので僕自身としては最後まで楽しみながら見終えました。

Twitterではたびたび書いていたりもしますが僕は自他ともに認める生粋のテラスハウスフリークでして、第1シーズン・湘南編からずっとリアルタイムで視聴し続けています。テラスハウスの魅力や一番好きなシーズン、歴代で一番好きな住人などなど話し始めたらきりがありません(誰かテラスハウス飲みやりましょう)。

では『なぜテラスハウスを見始めたのか』を振り返ったとき、そもそもは友人から『音楽のセンスがとても良い番組があるよ』と紹介されたことがはじまりでした。実際に見てみると当時では(いや、むしろ今も)珍しく、海外でリアルタイムで流行っている洋楽がふんだんに使用されていることに驚いたことを覚えています。そのため、まずBGMのセンスの良さにハマり、その後に内容にハマるというテレビ番組にしては珍しいハマり方をした感じです。

ただ、あくまでも僕の感覚ですが、フジテレビ地上波で放送していた湘南編のBGMは洋楽メイン、その後プラットホームをNetflixに移したシティ編では突如邦楽の割合が増え、その後のハワイ篇、軽井沢篇では再び洋楽の比率が大きくなった印象があります。

気になりはじめると止まらない性格なもので、軽井沢編が終わったこのタイミングでちょっと趣向が異なる映画編を除いたシリーズもの(湘南編・シティ編・ハワイ編・軽井沢編)のBGMにおける洋楽・邦楽の比率を調べ、何か読み取れるものがあるか調べてみることにしました。

あらためて「テラスハウス」とは?

本題に入る前にあらためてテラスハウスってどんな番組なのか簡単にまとめてみようと思います(テラスハウスフリークの方は読み飛ばしちゃってください!)。

用意されたのは、最高の家と車、そして最高の仲間。海の見えるテラスハウス。男女6人のルームシェアはじまるー。ー「TERRACE HOUSE BOYS×GIRLS NEXT DOOR」HPより

テラスハウスはバックグラウンドの違う男子3人、女子3人がシェアハウスで生活する様子を放送するリアリティーショーです。台本は存在せず、テラスハウスからの卒業も自由。その中で恋愛や友情、夢に向かって奔走する若者の記録をスタジオメンバー(※2)視聴者が見守るという形式になります。放送と実生活には約2ヶ月前後のタイムラグがあるものの、住民たちは放送によって他住民の行動や考えを知ることになり、それが今後の行動に影響を与えて変化が起こっていくのが魅力のひとつです。

これまでに放送されたシーズンは以下の通り。
①湘南編:フジテレビにて2012年10月から放送開始。全98回。
②シティ編:Netflixにて2015年9月から配信開始。全46回。
③ハワイ編:Netflixにて2016年11月から配信開始。全36回。
④軽井沢編:Netflixにて2017年12月から配信開始。全49回。
 ※②〜④は数週遅れでフジテレビでも放送

各シーズンにおける洋楽・邦楽の比率は?

ということでいよいよ本題です。上記で記載した湘南編、シティ編、ハワイ編、軽井沢編それぞれの全BGMにおいて洋楽と邦楽がどのような比率で使用されているかを調べてみました。

各シーズンのオフィシャルサイトに使用楽曲がアップされているため、それらをこつこつとまとめて集計をしています。また、各シーズンごとに放送回数が異なることを踏まえ、洋楽・邦楽の楽曲数ではなく比率に重きを置いています。
※映画版に関しては、放送体系・製作体系が異なるため今回は省いています。

1.湘南編(総再生曲数625曲 ※のべ数)

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2.シティ編(総再生曲数251曲 ※のべ数)

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3.ハワイ編(総再生曲数227曲 ※のべ数)

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4.軽井沢編(総再生曲数298曲 ※のべ数)

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調べる前に感覚値で持っていたとおり、湘南編では全体の8割を占めていた洋楽比率がNetflixに移った直後のシティ編では約6割と比率を下げています(逆に言えば邦楽比率が大幅に上昇)。しかしながらその後のハワイ編では洋楽は再び約8割まで比率を伸ばし、最新シーズンである軽井沢編では約9割と、BGMのほとんどが洋楽で占められていることがわかります。

では、上記のような比率の変遷はなぜ起きたのでしょうか。

比率の変遷をどう読み解くか

真っ先に思い浮かんだのが単純にBGM選曲者が変わったのでは?ということです。タイミングとしては、①地上波からNetflixへプラットフォームを移したシティ編のタイミング、②毎シーズンごとに変更、の2種類が考えられます。

軽井沢編のスタッフロールに“選曲 高島慎太郎”とのクレジットがあるため、軽井沢編は高島さんという方の選曲で間違いなさそうです。同じように全シーズンのスタッフロールを確認したところ役割の標記は多少違えど全てのシーズンで同氏のクレジットがありました。そのため、テラスハウスの選曲は一貫して高島慎太郎さんが行なっていることが分かります。よって選曲者が異なっていたのでは、という仮説は間違いでした。

ではBGMの比率変更にはどんな意図があるのでしょうか?

テラスハウスはプラットフォームをフジテレビからNetflixに移したことで、番組の視聴者対象が日本国内から世界に一気に広がったことになります。このタイミングで番組全体を通して海外も意識した番組制作に舵を切っていたように見受けられました。日本において世界中で最も知名度の高い“東京”を舞台に選び、オフィシャルサイト上の住民募集も“全世界”が対象になっています。

海外発の派手なリアリティショーとは一線を画し、日々を脚色せずに淡々と記録していくテラスハウスのスタイルに合わせ、日本人の感覚や文化を世界に発信したいという想いがあったのではないでしょうか。それに合わせてBGMも邦楽の割合を増やしたのではないか、というのが僕の仮説です。

ただ、当時のテラスハウスはNetflix進出したてということもあり、番組全体のコンセプトや雰囲気もまだまだ世界に受け入れられるには時期尚早だったのではないでしょうか。そのうえBGMまで馴染みのない曲にあふれていれば尚更です。

そこで次のシーズンでは世界に受け入れられやすいハワイを舞台にし、音楽も洋楽主体に戻すことで、まずはテラスハウスという世界観の全体への共有を図る。そして次なる舞台で世界からはまだまだ馴染みの薄い軽井沢を選び、日本の四季の美しさを訴求しつつ、BGMは引き続き洋楽主体でハードルを下げていく、といったステップを踏んでいく。

日本国内に目を向けてみれば、テラスハウスは一定の知名度を持ち、ファンもいるため、あえて導入のハードルを意識して下げる必要はなかったのではないか、と。

テラスハウス新シーズンはどうなる?

この記事を書こうと思っていた段階では上記を踏まえ、新シリーズが始まるならどこで(場所)、どんな音楽が(BGM)が流れるのかを予想しようと思っていました。
が、最終回の中で19年5月からスタートする新シーズンの舞台が“東京”であると発表がありました。

発表になってしまった以上、僕の当初の予想を書いてもいまさら感があるので東京のどこでおこなわれるのか、少し予想をしてみたいと思います。

今後を予想するうえで欠かせないキーワードが”テラスハウスの海外人気”です。

昨年末、アメリカのTIMEが2018年に放送されたテレビ番組の中から面白かった番組ベスト10において、テラスハウスを第6位に選出しました。また、番組中でもスタジオメンバーが海外メディアの取材を受けた、海外ロケ中にテラスハウスファンに話しかけられたなどのエピソードを頻繁に話していたり、住民のinstagramアカウントには日本語以外の言語でのコメントも目立つようになってきました。さらには以下のような記事も・・・。

ELLEの海外サイトでベストシーン特集やVULTUREというカルチャーサイトで登場人物の人気ランキングが記事になっていたりもします。

上記で少し触れたように、Netflixにプラットフォームを移してから約3年半を経てようやくテラスハウスは世界規模での認知度になってきました。

なぜここまで人気が出たのかは様々なメディアで検証されていますが、やはり基本的にド派手な演出とストーリーが先行するリアリティーショーが飽和する海外の状況において、日本人のごくごくノーマルな共同生活、すなわち大きな事件が起き続けるわけでもなく淡々と進んでいく日々、が本当の意味での”リアリティー”ショーとして海外視聴者の目に新鮮に写っているからだと思います(もちろん出演者の大半が芸能人であるため、純粋な意味でのノーマルな生活かと言われれば多少の疑問符がつきますが)。

テラスハウスの住民が送る、日本の若者の生活風景を通して、海外の人たちは日本人の気質や文化、そして日本の風景といった魅力を感じ取ってくれているのかもしれません。

実際、テラスハウスを通して日本に魅力を感じてくれた外国人によるプチ聖地巡礼的なことも起きていることも伺えます。今の海外人気を考えると、テラスハウスは日本の観光誘致に多少の影響を与える可能性も出てきているのではないでしょうか。

次に注目したいキーワードが”東京オリンピック”です。次シーズンのテラスハウスのタイトルは「TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020」、舞台は前述の通り東京。すなわちオリンピックが開催される年に向けて、開催地である東京の様子を全世界に発信していくことになります。

Netflix版のテラスハウスはいずれのシーズンもだいたい1年前後で終了していることを考えると、5月スタートの新シーズンは東京オリンピックが始まる直前の7月前後に終了するのではないでしょうか。

ということは、東京オリンピックのために来日する海外の人たちにとって、日本の観光地を宣伝する(もしくは新しい人気スポットをつくる)良いコンテンツになるはずです。

以上から、僕が現時点で予想している場所は"豊洲 "付近です。

豊洲についてはオリンピックのメインエリアのひとつですしタワーマンションが立ち並び、テラスハウスのイメージに合う海もある。そして少し歩けば月島という下町情緒溢れるエリアや華々しい銀座も存在しており、東京の昔から今を感じてもらうことができるからです。

そして気になる音楽ですが、邦楽の割合がぐっと増え4〜5割をしめるのではないかと思っています。新シリーズが今の東京を発信していくという仮説に立つのであればやはり日本の音楽、東京の音楽を世界に発信していく狙いがでてくると思うからです。

さいわい、シティ編放送時の頃とは異なり今のテラスハウスにはすでに海外で番組自体を受け入れてもらえる土壌ができつつあるので、邦楽色を打ち出していくことは日本のみならず海外でもそこまで違和感なく受け入れられるのではないでしょうか。

終わりに

長々と書いてしまいましたが、これもテラスハウス愛ゆえ(笑)。舞台はあと数ヶ月もすればわかりますし(地上波で軽井沢編が終わるタイミングでは?と睨んでいます)、音楽比率は放送が始まればまたコツコツと集計して調べてようと思っています。

とにもかくにも次回東京編楽しみでしょうがないですし、ぜひ今までのメンバーからも何人かは戻ってきてほしい。半さん、待ってるよ!

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※1:和田理生(まさお)ことゲスの極み乙女。ベースの休日課長のこと。軽井沢篇後半は彼なしには成立しなかったと言っても過言ではないでしょう。

※2:YOU、トリンドル玲奈、徳井義実(チュートリアル)、山里亮太(南海キャンディーズ)、馬場園梓(アジアン)が固定メンバーとなり、湘南編・登坂宏臣(三代目J Soul Brothers)、シティ編・望月歩、ハワイ編が健太郎、軽井沢編・葉山奨之が参加しています。

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