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#35 スマートな助言

ずいぶん以前に、米国東海岸のワシントンDCを訪れました。ホワイトハウスのあるこの”DC”は、コロンビア特別区(District of Columbia)の略で、西海岸にあるワシントン州とは違います。初代大統領の巨大石像を見ようとリンカーン記念堂を訪れ、旅行ガイドブックの紹介記事を頼りにある列に並んでいました。たしか独立13州の特別な記念碑があるとか書いてあり、それを見るつもりでその列に並んでいました。”エライ人気があるんだなぁ”と思いながら目の前の長い列に並んでいると、アメリカ人の紳士(中年のパリっとしたオジサマ)が私に声をかけてきました。「この列は、男性用トイレの列ですか?」私は「違うと思いますよ。」と答えてすぐに、(アッ!これは女性用トイレの列かぁーっ。)と気づきました。あの紳士、とても賢い(スマートsmartな)物言いで、「君女性用トイレに並んでいて、恥ずかしいよ!」と教えてくれたのでした。 

 人前で相手に恥をかかせず、いかにスマートに忠告できるか、本当に難しいです。あの紳士は、容姿は普通だったのですが、振る舞いはとても秀逸(しゅういつ)でした。”ああいぅ中年になりたいものだ。”と思ったのですが、中年と呼ばれる齢(よわい)に今頃なった自分は、まだその域(いき)には達せず、いまだに”白帯”です。熟年と呼ばれる頃には”茶帯”くらいにはなりたいものです。

 人には体面(たいめん)があります。体裁(ていさい)・面目(めんもく)とも呼んだり、「顔(かお)を”つぶさない”」とも言います。もし英語で表現しようとすると、なんと言うのでしょうか? 思いつくのは、名誉(honour)や威厳いげん(diginity)です。日本語では、”体”(からだ)や顔・面(めん・つら、おもて)や目(まなこ・め)など、人体の部分を使っているのに、他の言語はどうなのでしょうか?

 ワシントンDCには、本当にたくさんの見るべきものがありました。その紹介は、またの機会に。私のnote文章が長いですよと言うご助言に、今日からは従うつもりで、900文字を前に”筆”を置きます。オオキニ。 お後がよろしいようで。 

<追記>英語で”lose ○○’s face”と書けば、「○○の面子(めんつ)をつぶす」と言う意味があるとコメントいただきました。Takafumi Ito さん、ありがとうございます。慣用句は、どの国の言語でもきっと多くの共通点があるんでしょうネ。