亀裂検出モデルの損失関数を工夫した新しいアプローチ
Fast and Accurate Road Crack Detection Based on Adaptive Cost-Sensitive Loss Function
はじめに
亀裂検出は事故につながりかねない道路の状況認識のためには重要な問題です。例えば、道路に大きな穴が開くようなことを未然に防ぐこともできるかもしれません。
この研究では、アーキテクチャーを工夫するような多くの研究とは異なり損失関数を工夫することによって認識精度をあげる研究です。
具体的には有名なセマンティックセグメンテーションアルゴリズムであるU-NETを使って、提案する3つの損失関数をそれぞれで学習させて精度を測ります。
このとき精度の評価はAccuracyだけではなく、Precision、Recall、F1 Scoreをつかいます。なぜなら亀裂検出は不均衡データであるためAccuracyだと間違ったようなモデルを選択してしまうからです。例えば2つは正のデータ、残りの98%は負のデータだとしたとき、100%負のデータだと言えば正解率は100%になるからです。なのでAccuracyだけで判断してはいけないのです。
提案手法
ベースとなる損失関数は以下であり。yjはj番目の画像ピクセルの実ラベル、pjはj番目の画像の推定ラベルになります。
3つのq(α)を提案しています。
Power function type
Logarithmic function type
Exponential function type
精度の評価
まとめ
アーキテクチャを頑張って考えるより、損失関数を工夫するという研究は汎用的であり使いやすいと思いました。
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