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死亡率ワースト1、肺がん。


肺がん=煙草ではない。

日本人のかかるがんの中で、
最も死亡率が高いのが、「肺がん」です。

肺がんの危険因子は煙草ですが、
肺がん=煙草というわけでもありません。
煙草を吸っている方、吸っていた方はもちろんのこと、
最近では喫煙経験のない若い方も、
肺がんになるケースが増えている。

つまり喫煙がリスクではあるものの、
喫煙に無縁でも、肺がんになることがあるということです。

もうひとつ、避けられないリスクがあります。
それは加齢です。
50歳を越えると肺がんの罹患率はグッと上がる傾向があります。

肺がん特有の怖さがある。

肺がんは死亡率も高いですが、
罹患率も高く、日本人のかかるがんの中で、2番目に位置します。
誰もがかかる可能性があるということです。

咳や痰、熱、胸の痛み、息苦しさといった症状のほとんどは、
病状の進行と共に現れます。
他のがん同様に、やはり肺がんも早期は症状がありません。

もうひとつ、肺がん特有の怖さがあります。

それは、治療によって肺が削られるということ。
呼吸に肺の機能は欠かせませんが、
がんのために肺を一部でも切除するとなれば、
生活への影響は想像に難くないと思います。
今まで通りの生活とはいかなくなってしまうかもしれない。
症状という直接的な苦痛と、治療による体の変化は、
できれば避けたいところです。

予防と早期発見のためにできること。

まずは煙草を吸っていたら、やめる。
煙草は肺がん以外にも様々な病気の因子となります。やめましょう。
それと、喫煙の有無に関わらず、
定期的に肺がん検診を受けることが大切です。

健康診断で行う胸のレントゲン検査が簡単ですが、
小さなうちにがんを見つけるのには向いていません。
そこで、肺がん検診には、
細かいところまで見えるCT検査をおすすめします。

進行した肺がんの5年生存率は、とても大変な状況ですが、
早期であれば生存率が高いですし、体に負担の少ない治療ですみます。
その後の生活への影響も少なくなります。
そのためには、
無症状のうちに肺がん検診でがんを見つけることです。

そして、ぜひ禁煙を。
煙草をなかなかやめられない方は、
禁煙外来の受診も検討してみてはいかがでしょうか。

「元気で長生き」のために、
肺がん検診と禁煙、覚えておいてください。


解説:相澤健康センター 副センター長 髙木健治

相澤健康センター エフエム長野oasis79.7