どんなに夢見が悪くても、(今朝は、ミルクココア)
少しずつ、早く起きられるようになった。寒いのに、変わりはないはずなのに。
もしかして、気付いていないだけで、春は近付いているのかな。匂いを感じ取っているのかな。まったくわからないけど。
アルネは、手をこすり合わせながら、肩をすくめた。
ぼくにしか見えない、ぼくだけの女の子。
ココアとグラニュー糖と、ほんの少しのお湯。しっかり溶かしたそれに、あたためた牛乳を注ぐ。
ココアらしい香りから、ココアの香りへ。そのころには、気もすっかりほぐれる。
鼻をすすると、通りが悪いの