見出し画像

2023年紅葉まみれキャンプ旅 4泊目 芦野公園オートキャンプ場

今日は朝からプランニングに時間を掛けたおかげでルートと目的地は決まっている。
ひたすら海沿いに北上して五所川原市の芦野公園オートキャンプ場がゴール。きららか野営場でのリヤカー運搬が思いの外キツくて腰が悲鳴を上げた。オートキャンプ場に日和ってしまったわけ。たまには自分へのご褒美的に車横付けって感じかな。
無料のオートキャンプ場なのでなかなかの人気キャンプ場らしいけど、平日だし満員ってことはないと思う。時間があれば白神山地のサワリ程度だが十二湖にも寄れるようなら寄ってみたい。

いかにも干拓地らしい真っ平らで代わり映えしない景色の大潟村を抜け、能代市を越えると、山がぐっと近づいてきて海と山に挟まれた狭い土地を縫うような道が延々と続く。この深い森が白神山地ってやつか、ど真ん中まで踏み込んでキャンプしたいなーなんて思いながら運転していた。

「十二湖入口」の看板を見つけたのでブレーキ掛けて華麗に右折のはずだったんだけど、じつは看板の発見が遅れて右折タイミングが間に合わず道路横の食堂の砂利駐車場に「普通に食べに来たよー」風に入ってしまった。間違って入らざるを得なかったのが正確な表現だけど、あたふた感を悟られるのも嫌だし、いかにも普通を装って「食事大丈夫ですかー?」「いーよー。」開店直後のイチバン乗りだった。

静観荘網元


いかにも観光地にある普通の食堂なんだけど、これがとんでもなく大正解の店だった。今日もラッキーは続いているらしい。
開店していると思ったのは勝手な思い違いで、じつは開店時間10分前の掃除中だった。「なににしますかー」「んー、おまかせ定食(1000円)ください。」注文に困ったら、店の名前が付いてるやつかおまかせにしとけば大きな失敗はない。

「できましたよー。」セルフでカウンターまで取りに行って、横の炊飯器からご飯をセルフで盛って食べ放題なシステム。なんだこりゃ、御膳におかずがいっぱい乗ってて飯の丼を乗せるスペースがない。

1000円定食


マグロ刺身、イカ刺身、サザエつぼ焼き2個、イカ塩辛、モズク、メバル唐揚げ、豚肉と山菜の味噌炒め、丼御飯とワカメの味噌汁。これで1000円ポッキリはお安い。ご飯おかわりもして大満腹。
ここを通った時に寄るのを忘れないようにしなければとメモ。店の名前は「静観荘網元」場所は十二湖入口看板横。
腹ごなしに十二湖を歩こう。国道には出ないで山に向かって走り出した。

ビジターセンターに車を停めて池から池へ歩き回る。どうせ人なんかいないだろと思っていたら大間違い、中国語の集団までいる。皆様は舗装された道路に沿ってゾロゾロと行列観光してるんだけど、道路から外れて遊歩道っぽい獣道に入ると景色が一変する。静かな湖面が広がり喧騒も聞こえなくなる。
何やかやと1時間ほど歩き回って山を降りた。よっしゃ先へ急ごう。

十二湖
十二湖
十二湖

青森県深浦町に入る。深浦の海岸線は面白い。テントを建てて拠点を作り海岸中心に巡るのは楽しそうだ。メモしておこう。
給油をして走り出すと「岡崎キャンプ場」の看板があったのでちょっと寄り道。
入口にチェーンは張ってあるのだが「チェーンを外してご利用ください...」のビラも張ある。下に海水浴場があり東屋もあって展望もいい。わりと平坦な芝サイト。使えないこともないけど夏シーズンはNGだし、どこも泊まるとこがなかったらレベルかな。欠点は民家が近いこと。これは私にとってはけっこう大きなマイナスポイントだ。

深浦町 岡崎キャンプ場

次は同じ深浦町の行合崎キャンプ場見学。このキャンプ場の写真を初めて見た瞬間「ここに泊まりたい」と思ったポスターレベルのキャンプ場だ。
今回も泊まってみたいんだけど、石油ストーブは当然持ってけないし、今の装備で泊まろうとすれば、いたずらに体力を消費するだけという大人の判断で今回は見送り。
いつか来る「明日のために」しっかり準備しなくては。

駐車場に車を停める。五能線跨線橋を通ってキャンプ場入口まで歩いて急坂を登ってキャンプ場にIN。急坂下に停めるスペースもあるのだが「駐車禁止」とも書いてある。キャンプするなら引け目無く、不安の無いキャンプをしたいから車はやっぱり正規の駐車場に置くしかない。
急坂をハアハア登るとトイレ棟。この坂を登ったスペースのもテントは建てられるのだが、ここまで来たからにゃ海岸の際まで降りてキヤンプをしたい。ここに急勾配の長い段石が立ちふさがるわけだ。
なんとかここでキャンプをするために荷物の少量化は工夫しなくては。

この石段をどうクリアするかがカギだ

ちなみに私は「軽量化」にはさほど重きは置いてない。一番の理由は、軽量化にこだわると材質から見直さねばならなくなり、結果途方もなく金がかかるから。
それよりも「少量化」の方が大事だと思う。使わないものは持って行かず、多少の我慢はいとわず、機器にも専用は求めずに兼用を重視すれば、おのずと点数が減って軽量にも繋がると思うからだ。

いろいろ考えながら行合崎キャンプ場をあとにした。来年来るぞ!
風光明媚な海岸線を走って鰺ヶ沢を通って今夜の宿泊地、芦野公園オートキャンプ場を目指すのだが、ウチの年老いたカーナビにはオートキャンプ場の記憶がまったくないらしくてセットが出来ない。芦野公園までは行くのだがキャンプ場への入口がわからない。トイレがてらに公園を歩いて見かけた看板に五所川原市の文字。「太宰治の金木町も合併したんだなー」ん、待てよ。車に戻って「金木町オートキャンプ場」と入力するとビンゴ!
古いカーナビとなだめすかし付き合うのはけっこう大変だ。

15:30芦野公園オートキャンプ場に到着。あららけっこう車が停まっているぞ。
予約不可、申請不要、無料、オートサイトは10区画、芝生のサイトにも2-30張りくらいは建てられそうなスペースが有る。炊事棟もトイレ棟も公園内はきれいに手入れされて使いやすそうなキャンプ場だ。
オートサイトに残り1台のスペースを見つけたのでIN。ハイエースと軽乗用車の間だ。ちゃちゃっとテントを建てて、さっと料理をしながら呑んで、ちょっとだけ焚き火して、焚き火よりもストーブの方が暖かいからテントに籠もってまた呑んで、眠って起きたら朝だった。という平和な一夜を過ごしたわけだ。

この環境には慣れない

平和な夜とは言え、感じたことは山ほどある。
じつは今まででいちばん緊張したキャンプだった。結局は「慣れ」の問題なんだろうけど、両隣に人の気配がある状況がほぼ初めてなので緊張が解けない。ソロ、完ソロが普通になってしまった弊害だ。

よちよち歩きの子供だって歩き回れる安心安全平坦な公園だから来る人を拒まない。誰でも来れるキャンプ場だからグループで楽しくやってる連中もいるし家族だって来るだろう。複数人が集まれば話もするし酒が進めば声も大きくなる。
うるさかったわけでもなく、「話し声も聞こえるなー」くらいのレベルで問題はないんだけど、他人の話し声をキャンプ場で聞くことが少ないので慣れないだけ。

キャンプに行ってきたけどグルキャン連中がうるさかった。ファミリーで来ている子供が平気で私のサイトに入ってくる。隣のテントのイビキがうるさかった。虫がいっぱい出たから帰ってきた。
などなどキャンプトラブルはいろいろ聞くけど、たとえば騒音トラブルでも普通の生活レベルでは気にしないレベル、「聞こえる」が「うるさい」になってしまうケースも少なくないと思う。

普通の生活レベルのものを気にするのならば、それはその人が悪い。万人が分け隔てなく入ってこれる場所で自分の理想レベルを守らせようとするのはムリ。自分の理想レベルの環境を作りたいのならば、万人が来れないキャンプ場を選ぶべき。
キャンプは平日にしかしなかったり、いつも強風が吹いているキャンプ場だったり、駐車場とテント場がすごく離れていたり、トイレがボットンだったり、、、人が集まらない要素を持つキャンプ場もたくさんある。
文句を言うよりもキャンプ場選択を誤った自分を恥じろ、と言いたくなる。
ただそれを続けたおかげで「気配までも気になる」忍者レベルの感覚になってしまったのかも知れない。

もうひとつ思ったのが、オートキャンプ場の朝は遅い。夜明け前から陽の出を楽しみに起き出してくる人もいない。テントから這い出る人いないけど、元気に散歩するじーさんばーさんは多い。
起きて動けば音はする、それは隣の人の迷惑になるかも、ならば皆が起き出すまでじっとしていよう。くらいの心がけなのかもな。

この景色を見に誰も外に出て来ない
もったいない

たとえ無料であろうとも、オートキャンプサイトや区画サイトは進んでは使わないと思う。
無人の無料フリーサイトがいちばん居心地がいい。それをはっきりさせてくれたのが今回のオートキャンプ場だった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?