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【味菜便り】何気なく食べている物はあたりまえではない命。今年も一年ありがとうございました。

 こんにちは。放牧豚の味菜自然村 一人村長の林拓生です。
今回もお肉をご購入いただける準備が整いましたので味菜便り書きました。

※味菜便りとは
最近、味菜自然村に起こったことや、感じたこと、子供のことなど、味菜自然豚共同購入の個人会員さん(登録はこちら)へ向けて綴るお便りです。

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味菜便り                                  2022年12月12日                             

今年最後のお便りとなります。
この秋は暖かくすごしやすい天気に恵まれていましたが、
12月に入り、急に寒くなりましたね。体調管理が大変です。
ぶーちゃんも体調崩した子がちらほら。
これだけの寒暖差があると体にこたえますね。
年末はいつも忙しさや寒さで、私自身体調を崩し、風邪ひいたり、熱出したりしますが、今年はしっかり気を引き締めて、豚さんの管理に努めようと思います。皆様も体調管理には十分注意されてください。

改めまして皆さま、
今年一年間たくさんのお肉のご注文ありがとうございました。
毎年同じような感想ですが、生き物を育てることの大変さを痛感しております。同じように育てていてもなかなか大きくならずに小さめで出荷しないといけなかったりして、会員の皆さまに程よく脂のついたきれいなお肉をお届けできなかったこともあったと思います。本当に申し訳ありません。
今年は梅雨が無く、夏の暑さが厳しかったのが印象的です。
環境がどんどん厳しくなっていますが、「自然の中で育てる豚」これをもっともっと改善していき、豚さんも含めみんながhappyになるように頑張っていきますので、来年もどうぞよろしくお願い致します。

今年最後のお話はちょっと悲しいお話。
けど最後はちょっとほっこりする話です。

12月1日に出産予定の母豚がいました。
そのお母さん豚から生まれてくる子豚については、私が養豚を始めたころから念願だった第一回目の子豚のオーナー制を始める予定でした。
オーナー制とは生まれた子豚一匹に焦点をあて、成長をみんなで見守り、最期はその「命」をいただくということをする企画です。
どんな風に育てられて、どんなものを食べて、どんな風に生きている間を過ごすのか、生まれてからお肉になるまで。最期はその命をいただいて、私達はみんな命をいただいて生きていることを実感してもらうという企画です。

しかし、残念ながら初めての回は失敗に終わってしまいました。
出産予定の少し前からお母さん豚がご飯をあまり食べていないように見えました。お腹も大きくなり、自分でご飯の量をコントロールしているのかなくらいにしか思っていませんでした。出産小屋に落ち葉や枯草をたくさん入れて準備万端にし、予定日より早めに小屋に連れてきました。
ところがなんと連れてきた次の日に出産。2匹は死産で3匹は母豚のおっぱいの周りをうろうろしていました。とりあえず3匹生まれたからよかったと思いました。ただ、気になる点が…。豚は115日で出産するのですが、基本的にはその数字ぴったりに出産するか、大潮の関係では114日で出産することもあります。しかし今回は112日。大した誤差ではないかもしれませんが、出産後のお母さん豚がご飯をあまり食べなかったですし、子豚は2時間おきくらいにおっぱいを吸うのですが、おっぱいを吸っている姿を見かけませんでした。
その日の夜、やっぱり何かおかしいと思いました。
でも時すでに遅し。
次の日の朝、見てみると1匹は息絶えており、残りの二匹も瀕死でした。
そしてまだお腹の中に残っていたようで、もう二匹死んで出ていました。
子宮の中でどんな事が起こっていたのか、子豚がお腹の中でどうなっていて、長時間出てこなかったのかわかりませんが、何らかの理由でお母さん豚の体調が悪くなり、おっぱいが出なかったのだと思います。
動物はどこか痛いとか、苦しいとか言ってくれません。
私が毎日つねに観察し、察してあげないといけないのですが、まだまだ経験不足です。今回の経験が次につながるように頑張ります。
それでも何よりの救いが懸命の介護により、瀕死だった二匹のうち、一匹が元気を取り戻してくれました。今では私が2時間おきに人間用の粉ミルクを作って飲ませています。今のところ元気いっぱいですくすく順調に育ってくれています。運よくこの子はメスですので、お母さん豚候補として育てようとおもいます。これからお便りにもちょくちょく登場してくると思います!

今回オーナーに登録くださっている皆様には、ご心配をお掛けしましたが、次回年明け1月中旬に予定の出産でリスタートしたいと計画しております。
今回の悲しい事実も含め、私達が普段何気なく口にしている食べ物は、決して当たり前ではない命なのだと伝わる企画にしたいと思っています。
まだ、1月中旬リスタートのオーナー制度のオーナー様受付中ですので、ご興味のある方は是非お申込みください。


さてさて、新しいニュースとしまして、
実は今年の夏、味菜自然村の放牧場隣地の山林約7000㎡を購入しました。味菜自然村の上には白岳自然公園がありますが、その公園沿いの山です。江迎町の田畑へと流れる水路のはじまる森です。
この森を楽しみながら守れたらと思い、購入しました。
少しづつ人が入れるように整備していっていますが、来年からは、「食べられる森」だったり「遊べる森」作りをしていけたらなぁと思っています。
放牧場とも隣接した森ですので、ブーちゃんにも会いに行ける森です。
トレッキングだったり、四季が感じられる食べ物を食べたり、
自然と繋がれる場所、子供も大人も誰もが自然の中で遊んで学べる場所、
地元の人も遠くから来る人も、色んな人が集まるような場所作りをしたいなと思い描いています。先日、地元の自然遊びのグループさんが、この森を使って初のイベントを開催してくれましたが、とても楽しんでくれたようです。その話はまた今度、書きたいと思います。
色んな人が色んなアイディアを出し合い、一緒に山を守っていけたらいいなと思います。今は寒いですが、暖かくなれば是非一度遊びにいらしてください。

最期は恒例、子供達のお話。
12月4日、先日お話ししました娘(6歳)のピアノの発表会がありました。下は年少さんから上は中学生の30人くらい。
娘の希望通り、かっこいい服着て、行ってきました。
朝から「パパはどんなにかっこいい格好してきてくれるかなぁ?」なんて妻に聞いていたようです。
小さい順なので開演してすぐに娘の出番がやってきました。先生と一緒に登場して、中央まで歩くとちゃんと深々とお辞儀をして、間違えることなく無事に演奏できました。家では練習するのが嫌いで、なかなか真面目に練習しなかったり、リハーサルでは間違えていましたし、大丈夫かとハラハラしましたが、本番には強いようです。私は娘の出番を見たら、仕事にすぐ戻りましたが、発表会自体は3時間以上あり、途中休憩はあったそうですが、ずっと自分の席で座っていたようで、ちゃんと集団行動もできて、成長したなぁと感じました。

そして、問題は息子(4歳)の方です。前回、息子がおなら、おちんちんなど言うお話をしましたが、何人かの人がコメントくださりました。なんとこの現象は小学校低学年まで続くそう…。まだ数年間は聞き続けないといけないようです。自分も小さい頃はそんなんだったんかなぁ?
先日は息子の参観日。妻が行って来て、その時の出来事を話してくれたのですが、息子は先生が考えたみんなでする遊びには全く参加せずに、つねにおちゃらけて自分の世界に入り込んで一人行動していたそうです。
興奮するとすぐ走り出し、踊ったり、大声出したり。人の言うことは全く聞かないです。いつもそうではないのですが、興奮してスイッチが入ると本能のままに動くみたい。小学生になってもこんな感じで回りとの協調性がなかったり、落ち着きなかったらトラブルになりそうだなぁ…。でも普段はかわいく、娘と同じで、私のお膝に乗ってくるんですけどね。

今年最後の発送は12月17日と24日頃を予定しております。
どうぞよろしくお願い致します。
今年も1年本当にありがとうございました。来年もうどうぞよろしくお願い致します。皆様どうぞ良いお年をお迎えください。

味菜自然村 林拓生

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