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毎朝の「お墓参り」を続けて分かってきたこと。

尊敬する先輩との出会い

ボクが石屋になって1年が経った頃、尊敬する先輩に出会いました。その先輩は、本当に「お墓さん」を大切にしていること、そして毎日「お墓参り」に行っている…ということを教えてくれました。実はその先輩は、年齢はボクの半分より下だけど…。心の底から「本当にすごいな…。」と思いました。この先輩と出会って以来、「『お墓さん』を作る仕事をするようになったボク自身がどれだけ『お墓さん』を大切に思えているだろう?」ってことに向き合うようになりました。

毎日の「朝参り」をスタート

考えていても何も始まらないので、まずはとにかく自分自身も「お墓参り」に行くことにしました。これまでも、別に全く「お墓参り」に行っていなかった訳ではなく、ちょこちょこは行ってたけれど、先輩のように「毎日行く!」と決めました。何がどうなるかは分からなかったけれど、とにかくスタートすることにしました。

まずは、「お墓参り」に行くことにしました。できることをやるしかできなかったので、とにか毎朝「お墓さん」に行って、手を合わせることにしました。すぐに気がついたのは、うちの「お墓さん」はいつも花がキレイだということ…。”ちはるさん”や親戚の”ようこさん”が、気にかけてくださっていて、常にキレイにしてくださっていたのでした。

そして、毎朝の「お墓参り」初めて数日経ったある日のこと。氏神様の前を通ると、杖をついたおばあさんが参道の下の鳥居のところから深々と頭を下げて、手を合わせておられることに気がつきました。そのおばあさんは次の日も、そしてまたその次の日も同じように頭を下げて、手を合わせておられました。さらに続けていると、おばあさんだけでなく朝から多くの方が氏神様にお参りされていることに気づきました。このことがきっかけとなって、自分も「お墓さん」だけでなく、氏神様にも毎朝お参りに行くことにしました。

「朝参り」を続けて自分に起こった変化

それから毎日、まずは氏神様にお参りに行って、それから「お墓参り」に行く生活をかれこれ2年以上続けています。ただ、もう習慣になってしまっているので、たぶんこれからも続けていくことになると思います。「毎日って大変じゃない?」って言われることもありますが、全く苦になっていなくて、むしろ本当にありがたい時間になっています。

初めたころは、とにかく手を合わせるだけで、心で思っていたことといえば「自分のこと」です。「仕事が…」とか「やろうとしていることが…」とか、自分の思いを胸に置きながらお参りしていたと思います。だけど、日に日に「ご先祖様のこと」や「亡くなってしまった方々」のことが頭に浮かぶようになりました。不思議ですが、本当にそうなんです。なので、手を合わせる時の気持ちも、始めたころはおそらくいい加減だったと思うんですが、最近はご先祖様や亡くなられた方のことを思うようになったので、心を入れて手を合わせられるようになってきています。

初めは自分のことだけを考えていたボクが、ボク以外の方のことを思ってお参りするようになった…というところは間違いない変化です。今は、神社に行けば氏神様がおられて、「お墓さん」に行けばご先祖様がおられる…という気持ちになります。そんな風に思えるようになってからは、いいことがあった後は「おかげさまです。本当にありがとうございます。」と思えるようになったし、うまく行かない時は「自分はできることをやります。どうか力を貸してください。」と思えるようになりました。

石屋の大先輩の方のお一人が「『お墓参り』は自分のことを言わなくても、『ご先祖さまの幸せ』をお祈りすれば、自然と自分のこともうまくいく…。」という話を教えてくださった方がいます。確かに「ご先祖様」の存在を心から意識できるようになると、自分自身の心持ちが変化していく…と確信しています。でも、まだ「自分のこと」を思ってしまうので、まだまだ修行の途中だということを痛感させられます。でも、先輩が教えてくださったように「自分のことではなく『ご先祖さま』の幸せ」だけを願う、そんなお参りができるようにしていきたいな…と思っています。

子どもと一緒に行く「お墓参り」での気持ちの変化

「朝参り」を続けてきて、自分自身が変化を感じたのは、子どもたちを「お墓参り」に連れていく時の気持ちです。ちょっとここは自分自身でもびっくりするくらい大きい変化でした。

以前は、なんとなく「行かないといけないから…。」とか「たぶん、子どもにとっていいこと…。」というふんわりとした理由で子どもたちを連れて行っていました。でも、今はボクが「お墓参り」を続けてきて経験したように、子どもたちを連れての「お墓参り」を続けていれば、間違いなく「子どもたちの心が変化していく…」ってことや、自分だけでなくご先祖様や周りの方に「感謝できる気持ち」になっていくだろう…」ってことを確信しています。

「お墓参り」を続けることで、自分自身が変化してきたし、たくさんのことを学んでいるように、子どもたちと一緒に「お墓参り」を続けていきながら、自分自身に起こる変化を楽しみつつ、子どもたちの様子や変化から、さらにしっかり学んでいこうと思っています。

庵治石細目「松原等石材店」3代目 森重裕二


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