九州北部

よくわかる市町村役場ルートの作成方法(後編)

前回は北海道を例に大まかなルートを作成しました。今回は残りの作成と離島の扱いについてです。

離島以外の全市町村に対してルートを引く

北海道に続き本州、四国、九州、沖縄本島の線を引きます。本州は青森と山口から作り始めました。西日本の方がサクサク作成できます。
ルートを引くコツは山越えをできるだけ避けることです。また、県境をあまり越えないようにします。ただし、福井県のように県内に境界が存在するところもあります。

図1:福井県行程実績(国土地理院地図から加工)

また、1周できないときは、県内に収めます。一部大手レンタカー(現在はトヨタレンタカーだけ)は乗り捨てが県内無料に設定されていますので最大限活用します。静岡県は横長で一周できないので熱海からスタートし、浜松まで移動するルートにしました。

図2:静岡県行程実績(国土地理院地図から加工)

関東都市部は最後に作成します。なお、この時点で1年で回れなさそうな行程量になってきたので仕事前に市町村を回り、行程を節約することにしました。私は埼玉県在住ですので、埼玉と東京の一部を平日行程にしました。以下の地図の緑色の市町村です。

図3:関東行程2017年12月版(国土地理院地図から加工)

各ルートに日にちを設定する

日の出から日の入りを役場の回る時間としているため、季節により回れる時間が大きく異なります。また、季節により災害発生確率が高くなるため、それを踏まえた日程を組みます。以下のようなことを考えて組みました。

・雪が降る1、2月は沖縄県と関西都市部、東海、関東都市部を回る
・4、5、11月は天気が安定しやすいので山間部が多い行程にする
・6月は梅雨で大雨になりやすいので梅雨がない北海道行く
・7,8月は夕立やゲリラ豪雨に見舞われやすいので昼過ぎから山間部になるべく入らないようにする。
・9月10月は台風が来る可能性が高いので影響が少ない東北に行く
・12月は関東行程を集中的に組む。これは年の途中で災害があったときなどの振替がしやすくなるため。

ボトルネックになる離島行程を決める

離島の場合は繁閑による便数の増減や天候の影響を受けやすいので最優先で日程を決めます。
私の場合、以下の行程を先に決めました。

★小笠原村はGWに絶対訪問
本来往復で1週間近くかかりますが、GW期間中は3日で往復できます。

★青ヶ島村
ヘリコプターの座席を確保するのが至難の業。何の変哲もない土日でもすぐ満席になります。日帰りで行くため往路がヘリ、復路が船になるため、天候が安定している5月にしました。実際は強風のため船が欠航して失敗。次の機会をうかがっていましたがヘリの予約がなかなか取れず、結局11月の平日に訪問しました。

★沖縄は1月 1週目。北大東村最優先
フェリーで北大東に行くため1週目にしました。大東フェリーは4日周期で運行していて、欠航した場合はそのまま日程が1日ずつスライドします。そのため、直前まで何日に運航するかわかりません。4日分日帰りフェリー行程を確保しつつ、行ける日に北大東に行くことにしました。結果的に予定通り行けました。
(後日飛行機の臨時便があることが判明し、それに乗れば日帰り北大東が可能です)

★御蔵島村
1741市町村で唯一日帰りをしないよう観光協会がアナウンスしている島。
本当に日帰りはNGなのか観光協会に電話で確認したところ、『船の欠航率が高いのでなるべく日帰りは避けてほしい、日帰りが絶対にダメというわけではない』との回答でした。私が御蔵島を訪問したのは2019年2月と欠航率が極めて高い時期に行ったため、往復ヘリコプターで移動し、宿泊しました。

以下の役場は港に防波堤がほとんどなく波の影響を受けやすいので船で行く場合は注意が必要です。
利島村
御蔵島村
青ヶ島村
北大東村
南大東村

これでルートが完成しました。

次回へ続く

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