頭が軽くなった
タイトル通り、頭がとっても軽くなった。頭の中ではない。頭の外。
昨日、髪の毛を思い切ってバッサリと切った。
先月髪を染めに美容院に行ってから、一ヶ月も経っていない。
こんなに短い間隔で美容院に行ったのは初めてのような気がする。
ボブにしたらうねうねが目立ってやばいことになりそうなのが目に見えていたので、一年ぶりに縮毛矯正もかけた。
施術時間3時間。まあ私は座ってるだけ、寝ててもいいし、携帯を見てもいいし、ぼーっとしててもいい。
美容師さんの動きに意識を向けると、縮毛矯正ってのはもの凄く骨の折れる作業だなと思う。
一旦髪を洗い流して、乾かす。次に念入りに薬剤をつけてもっかい洗い流す。今度は乾かす前に、ある程度の長さにカットされる。そして、乾かす。私の髪の毛は密すぎるようで乾かすのにめちゃくちゃ時間がかかる。その後は鍵となるストレートアイロンの出番。細かく細かくブロッキングして、一回一回丁寧に熱をいれていく。これが一番時間がかかる。もの凄く真剣な目つきでアイロンに力を入れる美容師さんの姿に、なぜか胸が熱くなる。
やっとまっすぐにしたら、今度はまた違う薬剤をつける。そして洗い流す。そしていよいよカット。たくさん梳かれる。あれだけ丹精込めて真っ直ぐにされた私の髪の大部分が地面に落ちていく。ああ、あっけない。
作業の順番が正しいか分からない。記憶上は合ってる。とにかくなんだか私は座ってるだけで少し申し訳ないというかなんというか。心の中で大応援してました。そりゃ美容師さんは仕事でやっているのだけど、かなりの長時間他人の髪の毛とひたすら向き合うってすごいなと思う。
ちょっと変人感のある静かめな男性の方で、とても好感が持てる人。
私はなんだかんだで、美容院ではぼーっと考え事をしたりウトウトするのが好きだ。無言で集中する美容師さんの手つきと自分の髪を鏡越しに眺めるのもいい。コミュニケーションは嫌いじゃないけど得意じゃないから、静かなのが落ち着く。別にきまずくはない。
まあ、美容師さんによっては気さくに話しかけてくれた方が居心地良く感じることもある。
今回はお互いに、邪魔をしない。静かなのが前提。でもよそよそしいわけでもない。そういう感じで、無理に話さなくてもいいこういう空気感っていいよなと思った。その人が私を担当してくれたのは多分2,3回目くらいだけど、この先もずっとこの空気感なんだろうなという安心感がある。
そして、ブレスレットが素敵な女性の美容師さんも同じ空間にいた。相変わらずとりどりブレスレットが似合っていた。
私が施術されている間に、何人かが来店して何人かが帰っていく。大学生や中年の方。皆さっぱりさっぱり。
春の光と風が吹き込む美容院の小さな空間は、息がしやすかった。
頭が軽くなったら、心も軽くなったような気がする。
この髪型で、明後日はえせギャルになるつもり。ギャルが好きな推しに会いに行くんだ。いいね、そんなことを楽しめるエネルギーが私にはある。
数日前は、髪を切るとかギャルになってライブに行くとか、楽しみで心待ちにしてたことすら全て嫌になって鬱になりかけたけど、また元気になった。やったね。
ものすごく元気かと思えば急に鬱っぽくなったりするのは、きっと季節の仕業でしょう。情緒不安定はデフォルトだけど。
人に会いたくないときは会わなければいい。仕事の日は朝だけ、どうにかこうにかエネルギーを振り絞れば、あとは流れで最低限頑張ればいい。
集中できる時は集中して、楽しめるときは楽しめばいい。身体が元気なら、それでいい。自分に言い聞かせ。
ちゃんとバイトに行ってる。ちゃんと食べてる。ちゃんと寝てる。自分と向き合ってる。美容院で髪を切った。偉い。
今日も生きてる、私。
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