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穏やかに夜明けを

今日、「夜明けのすべて」を観てきた。
映画館は安い日でもチケット代が高くつくから、よっぽど観たい映画じゃないと滅多に映画館では観ない。

だから、「夜明けのすべて」も観ようかどうしようか迷っていた。出演者も好きだし、雰囲気には惹かれる。なんとなく元気をくれそうな映画だ。でも、別に今観なくても良いかなと思っていた。元気だったから。

ところが最近、失恋や家族のごたごたなど、色んなことが起こり心が疲弊していた。今日、なんとなく今この映画が私に必要な気がして、外に出て映画館に行こうと決めた。

内容は、ありそうな日常をリアルに切り取ったものだからこそ、グサッとくる部分があった。上白石萌音さんが演じる藤沢さんがPMSでイライラする様子や色々を気にする性格、彼女の気持ちが痛いほど分かった。

あと、主人公が母親の介護のために地元で転職しようとするのを見て、全く状況は異なれど、私も家族に向き合わなきゃいけないかな、という思いにさせられ、苦しくなった。

それから、映画の中の人達のあたたかさがちょっと羨ましくなったけど、私の周りも十分あたたかいのだとふと思えた。でもそのあたたかさを受けるのが怖くて、殻に籠もりたがる自分もいるんだと気づけた。

ただこの映画は、最後に進むにつれてじんわりと心を癒やしてくれた。途中、今の私の課題を彷彿とさせられ苦しくなったけど、終わったときにはとてもすっきりとした気持ちになった。息をしているのを実感できた。

人生には、苦しく、辛く、向き合いたくないような時、生きるのが嫌だというときもあるけど、そんな日々も、様々な変化も、穏やかに見つめていければいいなと思えた。すぅっと息を吸って、力を張りすぎずに日々を噛みしめていけばいいんだ、と笑顔になれた。

上映後は本屋に寄って、瀬尾まいこさんの原作も買ってしまった。勉強にもなるかなと思って。新品の本を買ったのは一体いつぶりだろう。早速少しだけ読んでから寝ようと思う。それから心に任せてもう一冊本を買ったので、それも読んでから紹介したい。

心に日が差してきた。明日も頑張ろう。おやすみなさい。



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