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スペンサー・ビブンズの長い野球人生

みなさん、スペンサー・ビブンズ(Spencer Bivens)という野球選手を知っていますか?彼はSF傘下に所属する今年30歳の右投手です。

ビブンズ

彼のことを知っていますか?彼は現地時間の3/5にマイナーリーグキャンプで高騰したためメジャーリーグキャンプへと招待されました。これは彼がSTとはいえMLBレベルの選手相手に投げる可能性があるということです。これだけ書けば「まぁ30までMLB経験がなかった苦労人」だけで終わりそうですが彼の野球人生はそこまで単純なものではありませんでした。

大学時代

彼はロジャース州立大学に在学していました、MLBドラフトに詳しくない方はもちろん詳しい方でもあまり知られていない大学だと思います。この大学が所属するハートランドカンファレンスのNCAAのディビジョンはⅢ、つまり一番下のレベルになります。

ここで彼は最終学年こそまぁまぁいい成績を残しますがこのレベルでの数字なのでドラフトは指名されない状態でプロキャリアを始めることになりました。

フランス時代

大学を卒業した後、彼はフランスへと旅立ちサビグニーライオンズ(Savigny Lions,Lions de Savigny-sur-Orge)と契約します。正直あまりフランスの野球リーグに関してはあまり詳しくはないのですが彼にとってMLBの舞台で投げる夢に近づくためには最善の手だったと語っています。

2行目

ここでまずまずの成績を残した彼はチェコのKotlářka Prahaからオファーを受けますが2020年、コロナの影響でアメリカへ戻らざるを得なくなります。

アメリカ独立リーグ時代

幸いにも独立リーグで野球ができることになったビブンズ、まずはワシントンリーグスティールシティ・スラミン・サミーズに入団します!
…すいませんそこまで独立リーグに詳しくないです、流石に知りません…

2021はフロンティアリーグやアトランティックリーグ(これは流石に知ってる)に所属しますが全て防御率7点台以上とふるいません。
筒香選手がアトランティックリーグから SF傘下と契約したように独立リーグの中では最高レベルであると言えるこの2つのリーグでつまずいたビブンズはオフにある決心をします。

修行、覚醒、そして夢へ…

2021年オフにこのままではいけないと思ったビブンズは25ポンド(約11キロ)の増量に成功しました。するとどうでしょう速球は95マイルを超え、シンカーとスイーパーを駆使して抑える投手へと変貌しました。たった3試合の出場でしたが残したインパクトは凄まじいものでした。
その頃SFは提携していたアトランティックリーグで選手のデータを取っているところでした、そこでビブンズの改善されたデータに注目するのに時間はあまりかかりませんでした。
ついに5月のある日の午後、バッティングケージの後ろに呼ばれたビブンズはSFの選手向上ディレクターのカイル・ヘインズから契約の申し出を受けました。28歳のシーズンでした。

SFと契約したビブンズはA級であるサンノゼに21試合登板し結果を残すといきなりAAA級のサクラメントまで昇格します。MLBまであと一歩…のところですがそこは魔境PCL、防御率は悪化してしまいますがそれでもシーズンオフのAFLではレベルが違う投球を披露します。

今後

2023年はA+からシーズンを開始しAA級のリッチモンドでシーズンを終えました。見ていた感想としてはスイングマンのような使われ方をしていましたし、燃える時すごく燃えるので防御率ほど悪い印象はありません。
オフのカリビアンリーグ、また先述したようにマイナーリーグキャンプで結果を残したためMLBキャンプに招待され夢であったMLBの舞台で投げるアピールができるますし、やっぱりポテンシャルは高い選手なのでぜひ結果を残し夢を叶えてもらいたいですね。
“I always knew just to believe in myself, no matter what anybody said”と言っているので彼のように回り道していても自分を信じれば夢は叶うというところをぜひ見たいです。


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