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イチに捧ぐ

前回のタイトルにも
一つ覚えと
踊る「一」の一文字

一度、一任、一発、一生
イチド イチニン イッパツ イッショウ
前々回の文章後半でイチを含む単語を連打していることに改めて気づく

一白水星だからかな

理由を探して答え合わせしたがるのは
悪い癖だけど
一周とか一回とか
イチを使って書きたい傾向が自分にあるのは間違いないと
自分でも思う

何かイチに込めて言いたいことがある

これだけ口癖レベルで挟んで書いてるからには
自分ではわからないなんてしらばっくれても
実際のところ意図はあるんだと思う

それは多分

一発ギャグとか
一回戦ボーイとか
たった一回とか
イチがゼロイチの熱量を度外視して
過小評価されていることへの抗議なのかもしれない

ゼロと1の間に横たわるものと
1と2
2と3の間に等間隔で存在するものが
果たして同じなのだろうかと

それは数学的には証明されるのかもしれないけど
フラ文専攻の赤毛には分かる分けないだろと開き直って

一個のリンゴを食べて
リンゴがなくなったらリンゴはゼロ個だから
1とゼロの間に横たわっていたのは
一個のリンゴだと引き算ではそうなる

ゼロと1の間にあるのは1だと思うけれど
無から有のジャンプには熱量が必要で
それは定期定量生産するのとは
明らかに異なるフックが絶対あるはずだと思うから

ファーストペンギン

どうなるかなんてわからないけれど
飛び込むのは勇気か無謀か好奇心か
単なる空腹が背中を押すのかわからないけど

明らかに2羽目以降の後続ペンギンとは
異なるトリガーがイチにはあったんじゃないかと

ロマンを感じてしまうから

肩を持ちたくなるから

目指すは一の復権笑

イチを散りばめて気づけば書いているのかもしれない

結構3も好きで
三度目の正直
三本の矢
三人文殊
三年目の浮気
三顧の礼なんかも出る単試験単レベルに頻出だけど笑笑

初めて誰かと縁石に座って夜明かしして始発を待って
お尻が痛くなったのに翌日変な筋肉痛で気づいたり

初めての恋に世界が総天然色に輝いて
これがほんとのフルカラーやと
今まで自分の見ていた世界はクスンデいたのだと知ったり

初めて肌と肌を重ね合わせて
ああ人間一人って結構重いんだと36.4℃の温もりと重みを知った夜のことや

初めて恋は二人でするものだと一人で相撲は取れないと
別れを知った金木犀香る日のことや

初めて転がりだす運命に乗り遅れまいと
インドまでおっかけた熱帯夜のことや

初めて自分の股の間から命をヒリダシて
痛みにギェーーーッと叫んだ明け方のことや

初めて預かった命ひとつの責任の重さに震えオノノイタのに
スナフキンがスナフキンのままギター鳴らして腹がたった春の雨や

初めて裏切りを人に告げ口されて知った茫然自失や

初めて正しさ隠れ蓑に人を脅して自分も地獄に落ちるんだと
覚悟したフードコートの蛍光灯の明るさや

初めて自分で始めたことを自分で終わりにして
子供二人絶対育てるんだって決めた日の朝焼けのこととか

初めてこのまま死ぬのかもしれないと思ったときに
何にも持っていけやしないんだこの記憶以外にと握ったベッドの鉄柵の冷たさとか

初めてそう思ったときのことは
やっぱりその後の日々の始まりで
竹で言うところの節目みたいなもので
沢山の初めてを繋いで私の日々は出来ているのだと改めて思い至るけれど
年をとると初めてが少なくなってしまうけど
だからこそ敢えてのイチを大切に失くさずに
新しいことに後でベソかいたって恥かいたってやっぱりブッこんでいきたいと思う

雨の月曜日の夜に

ああ雨の月曜ときたらこの曲しか頭に鳴らない




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