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自動振り分け機能

離婚をするにあたって
いろんなことを考えに考えた
そして考えるだけじゃなくて実際に選択した

結婚生活を続けていれば改めて考えたり決めなくてよいことを
いちいちさらって
池の水抜いて水底の大掃除する「かいぼり」みたいなものかな

例えば苗字
旧姓に戻るのか
彼の姓を借りるのか

普通は嫁家をでるのだからお借りした姓も熨斗付けて返すべきだと思うけど苦笑

そうなると子供が彼との結びつきを失う
そうでなくても一緒に住まなくなるんだから
彼との結びつきを証明する物的証拠は最早戸籍しかない

それに私も銀行の通帳とかマンションの名義とか実印とか変更するのもめんどくさい

旧姓は画数が多くてお習字の時に苦労したあまり良い思い出もないし

元夫の苗字はあいうえお順でも程よい順番に呼ばれてなかなか居心地がよさそうだしと

何より多感な年ごろ、苗字が変わることで失うアイデンティティはあまりに大きいし混乱するだろう

お父さんとお母さんが離婚した子供って
看板つけて宣言して回るようなもんだから
要らぬ混乱の渦に巻き込むこともないやろ

色々考えて結局元夫の姓を借りたまま名乗り続けている。

死ぬほど憎らしかった人の姓なのに
名乗ることに本当に何のわだかまりも私にはなくて
なかなか図々しいやつなんだなと自分でも呆れたけど笑
坊主と袈裟は別々にできるところもあるらしい

そんな風に
マンションのローンも離婚月にちょうど完済出来たり笑
なんだか確信犯だと思われそうだけど

仕事も同じ職場で続けることにした

同じ福祉会の別事業体に互いが勤務していたから
離婚したことで関係者や家族に説明を求められて
その度に不在の彼に代わって
頭下げて回らなくちゃいけないのは
分かっていたから

仕事場を変えて離婚したことが分からない環境で
リスタートするという選択もあった

突然辞めた彼を
私たちを見捨てたと
家族になじられたこともあったし
どうしてと泣かれたこともあったし
黙って私もうなだれるしかないこともあったけど

引き受けなくちゃいけないと思ったし
人間関係ひいては信頼関係作るのに一番手間暇かけてきたのに
簡単に捨てたくはなかったから

福祉職としてはどこででもできるけれど
とどまることにした

ひとつひとつのことを
具体的に実際の場面で自分がどうするのか
できるのか、できないのか
いるのか、いらないのか
その時の自分に可能な限り
考え抜いて答えを出したから

大抵のことに準拠した指針みたいのが
自分の中でできたみたいで

離婚してからは
分かれ道に立ったときに
右か左か
進むのか止まるのかまたは引き返すのか笑
選択に迷うことが少なくなった

勿論自分だけで決められないことも多いし
自分以外の要素、ファクターを因子に分解すると思うとそう簡単でないことも多い

迷わないってわけじゃない笑
それじゃあ宗教

自他ともに価値があると認められることとか
評価される褒められることならまあ背中押されるけど

世間的には由とはされない笑
割とおおきな決断を
敢えて自分で選択したことが

それでも自分は選ぶんだという前向きさを
与えてくれたし

誰が何と言おうと
自分がどう思うかで決めて生きるんだという

腹をくくらせてくれたという意味で
私は離婚で自動振り分け機能が加わったなあと思っていて

勿論離婚で背負ったことは少なくないし
大変だと思うこともあるけれども
どの人生にも引き受ける大変さはあるし
どれなら自分が納得して背負えるかだと思うから
この当たって砕ける不器用な人生を
愛して全うしようと思っている








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