中央線に乗っていて
中野駅からドヤドヤと
ドンキかなあ
買い物袋を両手に下げたお兄ちゃん達が５、６人乗り込んでくる

赤、金、青
鶏みたいにトサカ立てて
ゴレンジャーみたいな賑やかさ
鼻と耳に輪っか　インドで牛がするやつ
服にはスタッヅ
触んなよ怪我するぜって威嚇して

背中にはギターケース担いで

あの子達バンドマンかな?
隣に座る次女に呟くと

そうに決まってんじゃん

ああママあの子達の一人の何十年後かと
結婚しちゃったんだねえ

そうだよ
だから離婚したんでしょ💢

ああ何だか初めてわかった気がするよ
ママ、スゴイ人と結婚しちゃったんだね
同年代だったらあのお兄ちゃんとママ
出会いようがないもん
真面目メガネの文学部と
赤髪パンクのバンドマン
あり得ない組み合わせや

は?ママ？
今頃？遅すぎだよ
そんなの最初っからわかってたことでしょう?

うううう（黙）

三つ子の魂というけれど
断髪式しておっ勃つモヒカンを自ら折って
スーツ着て働き始めたとしても
その内側は簡単には変るものじゃないし
彼自身がイミジクモ言っていたように
歌い続ける限りミュージシャンには過去形はないし
インディーズもメジャーもない

彼は何をしていても
自分がそう信じる限り
ミュージシャンなんだと思う

そんな人と結婚しちゃったのかあと思うと
随分とまた国際結婚以上の
価値観の違いをスタートラインに始めたのに
恋に湧いた頭には見えてなかったなあと

判断基準はその時に
勢いを感じるか否かだった赤毛は
若気が至りまくってたなと
（28は若くないか苦笑）
今じゃ絶対できないアホさで

まあセドナでビッグウエーブが
自分に来たと大興奮してんのなら
この波に乗らないなら末代の恥
丘サーファーって一生呼ぶからなって聞こえた気がして苦笑
結婚するしかないでしょうって

頭で知識としては知っていたことに
経験が重なって自分なりの意味付けができると
そこで初めてわかったと思うことがあって
それが若い内にできる頭の良い人もいるのだと思うけど
赤毛はどうもなんでも自分でやってみて
失敗して
自分のタイミングでそう思ってみないと
わかったと思うことができないみたいだ

その代わりわかったと思うときは
天啓か
アタイはモーゼか!と思うくらい
雷に打たれたと思うくらいはっきりと
今自分がわかったと思うことができる

自慢かよ笑

それでも

失敗体験のせいで
無駄に歳を重ねたせいで
自分で自分にブレーキ踏ませて勢いを止める賢しさを身に着けてしまったよと
ツマンナイなあと愚痴ったら

イマジナリーシスターに

年なんだからさ
まるで玉砕せむとばかりに
毎回ぶっこんでいくのを
最上級にするんじゃなくて
営むというか編んでいくことも
少し考えてみたらって

チコさんの身体が心配だからって
優しく窘められて雨の日曜日に