遠藤賢司さんとカレーライス

長女は大学で飼っている子牛の世話をしに出掛けていない。
帰ってくる長女は干し草と子牛のよだれの匂いがする。
ドナドナデーまで世話をし見送る。
そして子牛はまた生まれる。

次女は近所のYMCAに集う金持ち子供向けの
春休みのイベントの保育ボランティアしている。
間違ってママーと呼ばれ
鼻水をトレーナーの裾で拭かれて
便座が高くで一人で座れない4歳児の
お世話をして3日目。
人がいなんだよーママも手伝ってよと言われたけど
子供は親の体力を愛情を奪って育つ存在
今のママには誰かにあげる体力はないから無理と
断った。

明日は友達とお泊まり会で不在の次女に
好きなものを食べさせようと台所に立つ。

車麩肉じゃがと
ネギとえのきと豆腐の味噌汁
豚の生姜焼きと
ごぼうとぬか漬けキュウリのサラダ
ほうれん草のキッシュ

作りすぎだ笑

曲は大好きな遠藤賢司。
彼の音楽も中央線高架下、高円寺のボロアパート
雨の日曜日にベットで過ごした時間を思い出させる
訥々とした語り口とアルペジオと
キュキュとギターネックを滑らせるときになる音が好き。

雨は降っても
もうあのアパートも再開発でないし
私に歌を歌った彼も
それを聞いていた私もそこにはいない
彼は他の誰かに歌を歌っている
私は一人口ずさんで夕餉の支度に戻る

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