マガジンのカバー画像

邪視随筆集

10
白墨 彫画 個展【邪視‐南方熊楠に奉ずる‐】 作品説明に付けて、奇々怪々ちょっと不気味な「邪視」とは何たるかを世界の民俗風習と共に追いながらご紹介。 #乙画廊
運営しているクリエイター

記事一覧

#終 「邪視 核臓図」

邪視信仰において蛇というものは切っても切り離せぬ存在で、水と蛇は合綱になっています。我が…

赤城美奈
3年前
7

#6 邪視随筆 「Hold on breath for ever!!」

熊楠の小論「西暦九世紀の支那書に載せたるシンダレラ物語」(1911年) シンダーつまり灰。 我が…

赤城美奈
3年前
7

#5 邪視随筆「勝ちを賜れ、太陽は退かぬ」

末吉安恭が南方熊楠に宛てた大正七年六月の書簡より 「災怪に逢ふ時は、左手の人差し指を立て…

赤城美奈
3年前
6

#4 邪視随筆「とどまるナギ(凪)すすむナミ(波)」

伊邪那岐(以下イザナギ)は黄泉の国に行った妻‐伊邪那美(以下イザナミ)を、心を殺して遮断…

赤城美奈
3年前
6

赤木美奈 白墨彫画展 ‐邪視‐南方熊楠に奉ずる

白墨彫画展 【邪視 ~南方熊楠に奉ずる~】 Mina Akagi Solo Exhibition 令和2年 11月 20日~2…

赤城美奈
3年前
3

#3 邪視随筆 「不浄による浄化」

ナポリ人は親しき間柄になると「邪視に祟られることがないように」と言う代わりに「あんたの為…

赤城美奈
3年前
8

#2 邪視随筆 「墨の引力と真の効能」

拙作「邪視核臓図」も魔退治の為に朝のラジオ体操を始めていることでしょう。 インドでは厄除け用に墨が売られています。れっきとした邪視避けの御守り。国民に欠かせない化粧品です。 《白檀を浸した布を芯にして、ひまし油を燃やしたランプで出来た墨が原料。ムスリムからヒンドゥー教まで用いられる。アイライナー代わりになり、眼の健康に良いとされる。邪視に弱い乳幼児の衣服にも塗られる。》 墨が邪悪な視線を吸い取る、美しい瞳をわざと黒くすることで嫉妬を寄せ付けないという教え。 時折、あちら

#1 邪視随筆「眼は口ほどにものを云う」

[Evil Eye] 訳語を大乗仏教用語に準え「邪視」と定着し日本に伝来させたのは勉王・南方熊楠で…

赤城美奈
3年前
5

取扱説明書

白墨彫画展 「邪視‐南方熊楠に奉ずる‐」によせて ~取扱説明書~ 1.《序》 ”本能を内包…

赤城美奈
3年前
8

【邪視 ‐南方熊楠に奉ずる‐】開催前のご挨拶

古代から、眼は神聖さを象徴する存在だった。其の信仰は邪の視線を跳ね返す。 From ancient …

赤城美奈
3年前
4