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通称ファランポーン駅について

タイ・バンコクの中央駅として長く親しまれていたクルンテープ駅(通称ファランポーン駅)の機能が、一部の短距離列車を除いてクルンテープ・アピワット中央駅(バンスー中央駅)に1月29日に移転されたと聞いた。
ファランポーン駅は、シンガポール駐在中、鉄道趣味の乾きを癒すべく出張の度に訪れていた思い出の場所。仕事が終わって会食も済んで、それでも万難を廃して地下鉄に乗ってその駅に向かっていた。
そして先月、コロナ禍後初めての出張でバンコクに行って、何はともあれファランポーンに向かう。
建物も何も、ダンキンドーナツの看板が記憶にあった待合室もそのままだったのだけど、待合室は無人。お店も全て閉まっている。

待合室の入り口


それでも切符がなくても入れる改札を抜けてプラットフォームを見ると「閑散」という言葉そのままの光景が。

タイ国鉄の古い客車


この時間であれば各地へ向かう夜行列車で活気あふれていた風景はそこにはなく、所在なげに数両の客車が佇む姿が。
そうこうしているうちに入線してきた列車は短い気動車列車。

気動車列車


ホームを探索してもサボ置き場もなく、改札から向かって右側のホームには、今は使われているのかどうか分からないJR西日本から譲渡された24系客車などが留置されていた。
そういうのは寂しさとは別に記録したいという鉄道ファンの習性で車両の写真を撮り続けた。

元JRの24系客車
これも元JRの客車


そうこうしていると警備員から(おそらく)出ていくようにと促されてホームをあとにした。
元々は報道で博物館になるとされていたファランポーン駅だが、駅としての機能は残されていた。ただこれまでの活気あふれる姿とは大きく違っていた。
次にバンコクに行く機会があったら、自分は再びこの駅に向かうのだろうか、なんてことを考えながらMRTブルーラインで宿に向かった。

写真は全てRICOH GXR 28mmレンズユニット。
(おわり)

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