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ニコンの非Ai 50mm F2

少し前にRicoh GXRのマウントユニットと一緒に紛失してしまった非Aiの 50mm F2レンズ。
このレンズは本当に好きな描写のレンズだった。

「実物ファンよ 君の写真は下手だ」

「とれいん」という模型雑誌の実物写真特集がきっかけだった。
「実物ファンよ 君の写真は下手だ」というちょっと刺激的なタイトルの特集だったのだが、その中でニコンの非Ai時代の50mmのベストはF1.4ではなくF2であると書かれていた。
へーっと思っていたところ新宿のミヤマ商会まで5000円ぐらいの個体を見つけて購入してきた。
以来、KRはキヤノンでTXはNikonという使い分けをしていた。

インドで姿を隠す

そんなこんなでしばらく使っていたのだが、インドに大学卒業旅行に行く友人にF2と共に貸し出した。帰国後、途中で盗まれた、と報告。警察で証明書をもらってきていたので保険でF2とレンズを買い直した。ここではコーティングが改良されたCの符号がついたレンズだった。
その後も同様の使い分けをしていたのだけど、コダクロームがなくなり、キヤノンはFDユーザー切り捨てに幻滅してNikonメインユーザーに。
時代が経ってNikonD300以降は非Aiレンズだった 50mmF2は出番が激減していた。(たまにF2にTXを装填して撮影する程度)
しかしこのレンズをデジタルで使いたいという欲求が高まり、GXRのマウントユニットにアダプタを噛ませて撮影するようになった。画角は75mm相当で中望遠的になったが、期待通りの描写でここ数年はお気に入りだった。

GXRとの組み合わせでの1枚


しかし、昨年、何気なく飲み会に持って行き、帰りの電車の車内で椅子の上に置き忘れてしまった。JRにも警察にもいろいろ聞いてみたのだけど、結局発見されなかった。

そして

ニコンの50mmはAiのF1.4を持っているし、ズームレンズでも画角はカバーできているし、もう買うこともないだろうと思っていた。6月に出張で名古屋に行くまでは。
仕事の後、やはりカメラ好きの同僚が、「近くに中古屋さんがあるから行く?」と。嫌いじゃないのでついて行くととても良心的なお店。カメラ本体は買う余裕もないので、レンズをずーっとみていくと、3本の50mm F2が。しばらく唸っているとお店の方が「見ます?」と。
どれも状態が良く、8000円と言う値札は買うしかないと心に訴えかけるが。
グッと堪えて今回はというと、じゃあ一番良さげなもののシリアルNOを控えておきますか?とお店の方。iPhoneで撮影してその場を辞した。
でしばらく唸っていると、友人がまた名古屋に出張だという。その直前、イヤホンの購入を断念したこともあり、福沢諭吉を一人友人に託けた。
同じレンズを人生で3回も買うなんんてどうかと思いつつ、Z6につけていろいろ撮影してみようかなと。

Z6との組み合わせでの一枚。やはりこの描写が好き

(終わり)

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