なぜ、東大卒業生は辛いのか?

過去に何度か書いているが、東大卒業生は人生が辛くなることが多いらしい。私は東大卒業生ではないので、彼ら彼女らの辛さを理解することはできない。だが、推測することはできると思う。

一度、IQが高いために、集団から浮いてしまうのが原因ではないか、と仮説をたてた記事を書いた。それも一つの要因だろうが、もっと根が深そうなのは、「社会からの期待」だ。

私の、歳上の友人に、政令指定都市の管理職として勤務する人がいるが、その部下の女性が仕事ができないらしい。そして、彼女は東大卒業生らしい。

この話を聞いて「なんで、東大卒業なのに自治体公務員なんだ?なんで、東大卒業なのに仕事ができないんだ?」と私は思ってしまった。そうか、これだ、と思った。東大は、日本一の大学だから、社会からの期待が大きすぎるのだ。その期待に応えられないと、苦しくなるのだ。

私は、大学生の時に、就活仲間と一緒に協力しながら頑張った。そして、東大法学部の学生が自己分析で悩んでいると皆にうちあけると、アドバイスがたくさんくるかと思いきや「なんで、そんなことで悩むんだ」などと、彼を批判する声が多かった。その時は、なぜなのか理解できなかった。今ならわかる、「東大生なのに、なんでそんなことで悩むんだ」みんな、そう思っていたのだ。

また、東大卒業生は、慶應や一橋とは違って「日本社会を引っ張るリーダー」と思われていることも多いだろう。そのため、その期待に応えられないと、やはり、苦しくなる。慶應卒業生が金儲けだけしてても何の批判もこないが、東大卒業生が官僚として国家に尽くさず、外資系金融でお金儲けしていたら、年配の人ほど冷ややかな目で見るかもしれない。

もう、やめよう。彼ら彼女らを、「東大」という一つの見方だけでみるのを。呪縛から解放してあげないといけない。

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