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異界との出会いと眠り

(統合失調症について)以前には修学旅行や海外旅行で発症する人が多くいたので、笠原嘉はこれを「出立の病」と名づけた。p.53

河合俊雄さんの『心理療法家がみた日本のこころ』を読みながら、眠気を感じていたところに、好奇心があらわれてくる。そして、ちょっと目が覚めてきたところで、あることを思い出した。

”そういえば、わたし、林間学校に行ってからしばらく、自分の名前を呼ばれても気づかなかった、(らしい。)“

当時、そんな大ごとになることもなく、母はこの時のわたしを「気抜け症候群」と言って茶化していたらしいけれど、わたしはこのとき、異界に出会っていたのかもしれない。

親と妹と離れて過ごす非日常、あるいは、浅間山の噴火の話を聞いた強烈な印象。
(よほど強烈で気になっていたのか、20年後同じ場所を訪ねてみた)

そして、自分の中で、大事な発見は、これ以降、修学旅行や何かしらのイベントの前日に眠れなくなったということ。
(今や友達と会うだけでも眠れないときある、久しぶりに会うのにぼお〜としててごめん!)

もしかしたら、林間学校の前からその傾向はあったのかもしれないけれど、

いつもと違うイベントがある=異界に出会う可能性がある

眠ってしまったら大変だ!

って思ってるのかもしれない。

これは彼が亡くなったときにも現れていて、気を抜いたら、わたしも死んでしまいそうな気がして、気を抜くことができなかった。眠るときは、何かしらCDをかけて、音に守ってもらっていた。

個人的な想像にすぎないけれど、ものごとはこう単純じゃないのかもしれないけれど、こういう創造はたのしい。

そして、家でなんでもないときに、ふぁ〜と眠くなること、そしてそれを感じることが最近うれしい。

(あわよくば、この気づきによって、発表会や結婚式の前日に心地よく眠れたら、いいな!)
(もしくは、この人といれば異界に出会っても大丈夫って思える人と生きていたい!)

追記

論理的に考えるなら、イベント当日に寝不足状態でいて、あえて異界に出会おうとしているのかもしれない。

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参考文献
河合俊雄「心理療法家がみた日本のこころ」ミネルヴァ書房 2020

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