見出し画像

これが固定概念かと思った瞬間

固定概念とは、定着している考えや変わらない考え方のことです。
「あの人は固定概念の塊だ」など、これは他人のことはよくわかると思います。
しかし、自分で気付くことはなかなか難しいのではないかと思うわけで。

皆さんは、立つしゃもじというものをご存知でしょうか?
自立できるように設計されたしゃもじのことです。
これが便利なのです。
立つしゃもじは、使い終わった後に簡単に置けるので、衛生的なのです。
なので僕は、ずっとしゃもじを立たせて置きました。

それから、引っ越すことになりました。
しかし、なかなかしゃもじを立たせる場所がない。
何とか無理してスペース作ったり、ちょっと安定感よくないけどここに置こうかとか、どこかないものか探しました。
でも引っ越し先の台所には良い場所がなかったのです。
僕は悲しみを紛らわすために酒を浴びました。
そんなことをしても無意味だとわかっていながらも…。

そしてふと思ったのですが、別に立たせなくても良くない?

と思ったのです。
食器と一緒に横に置いておけば別にいいじゃないかと。
何を絶対立たせようとしか思わなかったのか?

これが固定概念だなと思いました。
しゃもじは立たせるものだと僕は取り憑かれていました。
固定概念とは怖いです。
立たせるは決めちゃって、どうやって立たせるかを考えていました。
立たせなくていいじゃんということを思いつかせなくします。
固定概念とは視野を自然と狭めていると思いました。

固定概念恐るべしです。
固定概念の恐ろしさを表すことはまだあります。

本当は「固定概念」ではなく「固定観念」というのです。

固定観念という言葉を使うときに、固定概念が誤用されて広まったものです。
観念と概念は違う意味を持ちます。
観念は物事について抱くイメージや考えで、主観的です。
概念は物事についての客観的な説明や定義で、一般的です。
観念はさまざまなバリエーションがありますが、概念は唯一のものです。
そのため、概念はもともと固定されているので、固定概念という表現は意味が重複しており不自然なのです。

なので、本当は固定観念です。
しかし、今から「固定観念」に変わることはないでしょう。
これからもずっと「固定概念」とみなは言うでしょう。
「固定概念」という言葉に固定概念していますから。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?