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*山の古民家で快適に暮らすー虫さん、カビさんさようなら~前編

お山を背負った古民家に住んで、10年ほどになる。
私を含めて、都会から移住してきた人間が、
慣れない古民家に住んでみて、逃げ出したくなるワースト3は
1、カビ
2、ムカデや蜘蛛などの虫
3、野生動物

辺りだろうか。

古民家に住み始めた頃は、そんな3つの問題点なんて知らないから、
なんの対策もせずに住み始めた。

山に咲くタチツボスミレ

梅雨の頃になると、カビとの戦いが始まる。
三段カラーボックスを多様していたが、それらは特にカビがひどかった。
箸や食器、革製品もカビた。
収納してある衣服や本もカビ臭かった。
苦労して収穫した米もカビた!
私は気がくるってしまったのか、カビた物を
どんどん燃やしていった!

当然、虫もたくさん出た。
ムカデ、大きなアシダカグモ、カマドウマ、ゲジゲジ、
アリ、蜂、あとはGだ。
未だムカデに噛まれたことはないが、
夜眠ろうと電気を消すと、枕元にポトリと落ちてくる。
蜂には3回刺された。
台所ではよく見ると、小さな蟻が行列を作っては油に集まっていた。
カマドウマは夜になると出てきて、
ものすごい足のバネで飛び上がり、ジャンブしてくるから
恐怖しながら虫取り網で捕まえた。

庭にたくさん生えるニワゼキショウ

小動物は、雨をしのげて、暑さ寒さから身を守れる屋根裏が居心地よく、
ネズミやテンが住んでいた。
野良猫も好きあらば家に入ろうとする。
時々イノシシも庭に来ては穴を空けた。
近所のじいさんからは、「お前んちはハメ(マムシ)の巣やぞ。」
と脅された。

暖かい季節になってくると、これらの虫たちや野生動物、カビらと共存しなければならない。
春ってとても待ちどおしくもありながら、
ちょっと恐怖心も出てくるも季節でもあった。

これは何とかしなければならない!と対策を練りだした。

❋まずは彼らを知る!


彼らは、自分たちが居心地の良い場所を選んで住んでいるのだ。
家の中に、それらの虫達や小動物が入ったり、
カビが多発するということは、
そこは居心地の良い場所だということで、居心地を悪くしてあければ入ってくることはないだろう。

ムカデ

ジメッと湿っていて、薄暗い場所が大好き。
植木鉢などの物をどかすと、鉢底で気持ちよく休んでいたムカデが
びっくりして逃げ出そうとする。
ムカデはあんなに武装して、噛むと毒を持っている。
凶暴なやつかと、こちらは身構えるのだが、なんのことはない、
結構気弱で怖がりさんだ。
私達に見つかると、そそくさと逃げる。
殺されるのを分かっているのだろうか。
寒さだけでなく、暑さにも強くないから、出てくるのは春と秋。
見かけによらず、繊細だな。
熱に弱く、熱めのシャワーやドライヤーの温風で
コロリと昇天する。

アシダカグモ
アシダカグモは、大人しく、昼間はジーッとしていて、
夜になるとGを食べるべくのそりと物陰から出てくる。
身体も大きく見た目もグロいが、
毒もないし、私達に悪さをする気は全くない。
若いアシダカグモは、時々元気に部屋中を走り回る。
私に向かってとっとことーと走ってくるから、思わず畳をドンっとたたくと
ピョンっと真上に飛び上がり、逆方向へと逃げていく。
猫に追いかけられて、コソコソっと隠れんぼしたり、
猫パンチをくらって伸びていたりして、
別段嫌でもないし、私の嫌いなGやカマドウマを食べてくれる。
まぁ、放っておいてもよさそうだな。

アリ
小さな体の蟻たちは、どこからでも入って来ることができる。
古民家なんて隙間だらけなのだ。
ちょっとした食べこぼしや、油のビンから垂れた油があると、
すぐさま集まり行列を作る。
とんでもない臭覚と連絡網に関心するばかりだ。
蟻の通り道にアルコールをスプレーして拭き取ると、匂いが消えるのか、
連絡網が途絶えるのか、少しの間は来なくなる。
しかしまた別の美味しいものを見つけては、すぐ行列を作るのだ。

G(ゴ〇〇リ)
大嫌いな奴だ。
家の外で見る分には、野生のただの虫に見えるのに、
家の中に入るととたんに害虫になる。
こ奴らは何でも食べるから、絶滅することはないという。
絵の具を食べて水色のウ〇チをしていたから、
それは本当の事のようだ。
夜8時になると動き出す。
気温は20度を超えると出てくる。
どうやら帰る場所が決まっているようで、
毎夜、同じ所から出てくる。
マーキングはウ〇チのようだ。
ウ〇チが数個落ちているところには、必ず隠れている。
だから、だいたい居場所は分かっている。
あとは、いつ、どうやって昇天させるかだ・・!

日陰にひっそりと咲くヒメウズ

彼らが好む環境や、行動、習性を知ってくると、
恐れる必要があるのか、ないのか、
どんな環境を整えればいいのかが、だんだんと分かってきた。
彼らは教えてくれているのだ、
この家は湿ってるよ、
この家は風が通らないよ、
この家は日当たりが悪いよ、
この家の人は掃除しないよ…💦
この家は物が多くて隠れる場所が多いよ…
この家の人は油や砂糖を好んでいるよ…と。

とにかく、目指すは
風が通って、湿気がなく、
適度に日が差し込み
虫たちが入る隙間がなく、隠れる場所もない。
そして、健康的な食生活と、清潔な台所だ!

つづく・・・


くもはあんましおいしくないねんな~

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