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誰かを救う音楽を作りたい。

書きたいことについてはもうずっと書き散らしてきたから、最近は誰かの救いとなる音楽を書きたいと考えています。

できれば、生きづらさを抱えた人や精神疾患を抱えた人、子供のころの傷を持ち続けている人の、少しでも救いになれたらいい。

最近は、精神疾患や心理学の本を少しかじっています。


読んできた本をまとめると、どの本も結局のところ、人を救うには人しかいないという結末にたどり着きます。

生きづらさや精神疾患の根底にあるのは対人恐怖。
対人恐怖は人間不信から起きます。
人間が信じられないことにより必要以上に我慢したり、過剰に適応したりして、人に助けを求められなかったことが原因の奥底にあるようです。

人に頼れないから、モノに依存する。
人に頼れないから、心が壊れるまで耐えてしまう。
人に頼れないから、何か困ったことが起きたら困ると必要以上に怯える。

ではどうするか、となると、健やかな人間関係を少しでも学んでいくことが一番の解決方法になるようです。

そうはいっても、それができたら困らないのですけどね。

人間は想像以上に社会的な生き物だなと思います。


人間不信の大きな原因のひとつとして、愛着障害が挙げられます。

愛着障害とは、赤ちゃんから子供のころに養育者との絆や信頼関係をしっかり結べなかったことにより起きる対人面の障害です。

現在の医学では愛着障害という表現はたいてい子供にしか使われません。
しかし、愛着障害を引きずったまま大人になり、対人面の問題を抱え続けているケースも多くあるといわれています。

近い概念として、アダルトチルドレンもありますね。こちらは医学的な言葉ではありません。


愛着障害の克服には、安全基地を持てるのが理想的です。

安全基地というのは、安心していられて不安などを素直に吐き出すことができて、困ったときは慰めてくれる……居場所のような存在。

安定した愛着の人は、養育者が安全基地となって人間関係を学び、外の世界へと冒険できるようになります。
しかし、養育者が厳しすぎてなぐさめてくれなかったり、暴力を振るってきたり、機嫌によって態度が変わったり……安全基地として機能しなかった場合、愛着障害を引き起こし、対人面で不安定になるといわれています。

安全基地で愛着を学び直し、さらに外へと冒険できるようになることで、健やかな人間関係を知り、歪んでしまった認知を少しずつ変えていけばいい、という考え方ですね。


この安全基地。

音楽は、創作活動は、安全基地になれるのではないか。

好きな音楽というのは安全だし、聴いていてなぐさめになったり、共感して気持ちを吐き出すこともできるから。

作る側にとっても安全基地になりえます。

何でも話せる代わりに、何を書いてもいい。安心もできます。

何より音楽は裏切らないし。
こちらが必要としなくなるまで、変わらずそこにあります。


もし深い人間不信で、人間関係を築くことに困難があっても、音楽が好きなら、音楽なら信じられるかもしれない。

音楽にはそういった力もあるのではないかと。

音楽が健やかな人間関係の代わりにもなれるのではないかと。

音楽を作っているのも、聴いているのも、人ですしね。


安全基地という概念は、救われる音楽についてより深く考えることができます。

安心できる音楽。共感できる音楽。慰めてくれる音楽。そういったものが救いとなるのではないでしょうか。

どうすれば安心できるのか、どうすれば共感や慰めを引き出せるのか、そのあたりを煮詰めていきたいです。

安心できる音楽を聴くのは、やはり寝る前や真夜中だろうか。

共感することですっきりする話はどんなことだろう。

困っている人にはどんな言葉を投げかけたら慰めになるのだろう。


いや、ずっと前から私にとって音楽は安全基地だったかもいえるのかもしれません。

作ることが私の居場所だったようにも思います。昔から。

誰かの居場所になることで、私にとってもその誰かが居場所になってくれる。
お互い、顔も名前も知らなくても。

だから作り続けてきたといえる面もあります。

安全基地という言葉を知る前から、本当はずっと音楽は安全基地としてそこにあったようにも思えてきます。


救われる音楽を作ることは、つまるところ自分を救うことかもしれません。

誰かを救う方法を考えることで、本当は誰でもなく自分を救いたいのかもしれない。

聴いてもらうことで救われているのはいつだって私のほうです。



また、少しずつ勉強を進めていきたいです。

トラウマやPTSD関係の本はまだ読んだことがないので、もう少し理解を深めたいところ。

トラウマはまだわかってないことも多いみたいですね。
複雑性PTSDもここ2、3年でやっと診断名として確立されたばかりです。

専門家を目指しているわけではないので、どうしても私の抱えている問題に近いジャンルから手を出すことになりますね。
それはそれで。まったく経験のない部分で人を救おうとしても、なんだか無理がある気がするし。


まずは次の動画制作を進めていきます。

そろそろ今のメインアルバムの終わりも見えてきました。


読んだ本
・愛着障害 子ども時代を引きずる人々
・人を信じられない病 信頼障害としてのアディクション
・だれとも打ち解けられない人




今日の曲は「遊園地にさよならを」。

学校をサボったり、会社を辞めたり、何かから逃げる決断をしたとき、したいときにでもぜひ。


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