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キャンドルを灯しながら 理科の実験を思い出す

Instagramを可能な限り 日々アップしよう!と決めまして、数ヶ月が経ちました。
せっかく「灯りのソムリエ®」と名乗っているのですし、
これまで作った作品、集めてきたキャンドルやキャンドルホルダー…しまい込んでいた物も出してきて、ただしまっておくだけではもったいないので、誰かに見ていただけるように 写真に撮って載せていくということを始めたわけです。
ただ、Instagramだと、その場限りみたいな感じになってしまい、遡るのもけっこう大変ですので、自分で灯して興味深かったものは noteにも書いておこうかなと思います。
この件も、だいぶ前にInstagramに投稿したものですが、小学校の理科の実験を思い出して何だか楽しかったです。

◆この吊り下げ型キャンドルホルダーで灯しました

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上からチェーンでぶら下げて使う、ランタンタイプ。
金属製のお皿の部分にキャンドルを置いて、上から
底をカットしたガラスボトルを被せるデザインです。
キャンドルや雑貨を扱うお店で、デザインが気に入って購入しましたが
なかなか使う機会がなく、しまってありました。

◆台に置いたら火が消えた…

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家の中で火を灯してセットしてから、外に持っていこうと思いまして
火を灯し ボトルを被せて、ひとまず台の上に置いて靴を履き
さて…と振り返ったら 火が消えていました。

◆よく考えたら当たり前。。。
「えっ?」と一瞬固まりましたが、冷静に考えたら当たり前でしたね…。
火が燃えて発生するのは、二酸化炭素や水…でしたよね。
カバーしているガラスのボトルには、空気穴はありません。
実は、よく見ると底の黒いお皿状の部分に、一ヵ所 空気穴が開いているのですが分かりますか?台の上に置いたことで、その穴をふさいでしまっているんですね。
ボトルの上部は開いてますが、二酸化炭素は重く 下から溜まっていくので
キャンドルの芯のところまで二酸化炭素が溜まり、火が消えてしまったということでした。
小学校のころ、広口瓶か何かにロウソクを入れて灯し、同じような実験をしたよなぁ、と思いだして、何やら楽しくなる私。
こんなふうに普段の生活の中で、昔の実験が実体験とつながる感覚。
「あ、これって、~のことだ!」と分かる、実感する瞬間は久しぶりでした。

◆ガラスが曇るということは

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なるほどね~と感心しつつ、無事に吊るして写真撮影。
底の空気穴から 空気が入っているのだなぁ…と、 ひとり感動にも似た気持ちでしたが、ここでまた、「片側からみると、ガラスの内側が曇っている」ことに気づきます。
そう、(当たり前ですが)燃焼で発生した「水蒸気」ですね。
空気穴の近くの部分は、換気されていてほとんど曇りがありませんでしたが、穴から遠い部分の側面が曇っていました。
(よく考えたらすべて当たり前なのですが)なんだか、楽しいぞ!?と
ひとり盛り上がる私。

◆思い出すのは『ロウソクの科学』

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夕方に、いつものようにInstagramに載せる写真を撮るだけのはずが、
思いがけず有意義なひとときを持つことができ、お家時間の気分転換にもなったこの出来事。
もしかすると、もうちょっと高さのあるキャンドルを入れていたら、二酸化炭素が溜まって芯の部分に到達するまでの時間が長くなるので、靴を履いている間に消えることもなく、こんな”実験気分”にはならずに終わったのかもしれません。(次回はもう少し高さのあるキャンドル、使ってみます!)

「キャンドル」「実験」といって思い出すのは、やはり
19世紀の科学者・ファラデーの名著『ロウソクの科学』です。
子どもにも大人にも 科学の面白さや、様々な現象の仕組みを伝えようと、
ロウソクを使って 見て面白くワクワクするような実験の数々を行いました。
私は、本を読むだけでは完全に理解ができなかったので、
『「ロウソクの科学」が教えてくれること』尾嶋好美/編訳  白川秀樹/監修(サイエンス・アイ新書)も合わせて読んだら分かりやすかったです。

最近は、オール電化等で、火が生活の中で使われない家庭も多くあるかと思います。
今でも、小学校で同じような実験をするのかどうか分かりませんが、
キャンドルを灯す、というシンプルなことの中にも 科学があって
知らず知らずのうちに学んでいることに 今更ながら気づかされた出来事でした。
そして、キャンドルは 作っても灯しても楽しい!と再確認できました。

(2021年6月10日)

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