諦めて前に進む

『諦める』という言葉がめちゃくちゃ輝いて見えた瞬間があった。

それは年末の紅白歌合戦で星野源が『うちで踊ろう』を歌っている時に出てきた
「僕らずっと独りだと諦め進もう」の歌詞を聞いた時だ。

諦めることで前に進むこともできるんだと知った。
年末にその歌詞を聞いて、2021年の目標は『諦める』にしようと心の中で決めた。

優柔不断で完璧主義なところがあるので、何事も諦めがつかなくてつい、納得がいくまで頑張りすぎてしまう。

最近会社で360度研修を受けた。
日頃共に働く上司や同僚から匿名でわたしの良いところ、改善してほしいところを書いてもらい、そのアンケート結果が研修中に配られ、それをもとに今後の自分の在り方を見つめ直すという内容である。

書かれていたことはほとんど自分で自覚していて耳が痛くなるようなことばかりだった。正直もっとストレートに書いてあるのかと思っていたけど伝え方が優しくて、すごくわたしのことを思って書いてくれたことがわかった。
あらためて共に働く人たちに恵まれているなと思ったし優しく言われると余計頑張ろうって思ってしまった。

でもこの「頑張ろう」という気持ちを持つことに結構疲れてしまっている。
ここでまた頑張ろう、期待に応えよう、とスイッチが入って優柔不断で完璧主義なわたしが出来上がっていくことに気づいた。

楽したい。

360度研修では他の参加者とチームを組み、それぞれ働いている人からどんなコメントをもらったのか共有したり、コメントをもとに立てた今後のキャリアプランをお互いに発表してフィードバックをしあう時間がある。そこで同じチームになったエンジニアさんからのフィードバックで印象に残っているものがある。
「僕たちエンジニアは楽しよう精神で生きている。だからあなたも楽しようという気持ちを取り入れてみてください」
目から鱗というか、仕事に「楽したい」という気持ちを持ち込んでいいことにめちゃめちゃびっくりした。
クライアントや上司先輩の期待に応えることに必死すぎて、そんな考え微塵も思い浮かばなかった。
どこかで楽をする=手を抜くことだと思っていたけど楽をする=肩の力を抜くと解釈すると「楽しよう精神」は心身ともに健康に生きていくために結構大事な考え方なのかもしれないと思ったのである。

ああ、楽したい。
もう周りの評価とか、昇給とかこの環境でしか得られない経験とかいいや。
これだから最近の若者は成長意欲がない?
大事にしたいものが違うだけだわ。

大事にしたいものを大事にし続けるためにそれ以外のことはもう諦めようと思う。
何にも手放せなくて決断ができなかったここ数ヶ月の自分にさよならしたくてどうか決断する前の自分に巻き戻らないようにここに書いた。

今日みたいに眠れない夜も、寝ることなんて諦めて心ゆくまで映画をみるのだ。







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