自作キーボード:キーボードとキーキャップを作成した話
オリジナルのキーボード 「Akasha」
Akasha(アカシャ)は、Lotus配列を世界で初めて採用したキーボードです。
基板から設計し、20日ほどで完成しました。数年前に一度試作していた経験を活かし、スムーズに開発できたかと思います。
前回からの変更点
キーの角度や位置を全体的に見直し、親指キーには入手性の高い1Uキーを採用しました。さらに、今回からVialに対応したため、ブラウザまたは専用のソフトウェアでキー設定を簡単に変更できます。
苦労したところ
ファームウェアの作成に苦労しました。
作成方法が昔と大きく変わっていて、ネットでは新旧の情報が混在し取捨選択が困難でした。プログラミングの知識がないため、修正箇所を特定できず、時間がかかりましたが、仕組みを理解すれば比較的簡単にはなっているので、今後記事にして共有したいと考えています。
Akashaの使い心地
個人的には非常に打ちやすいと感じますが、独特な形状のため、慣れるまでは少し癖があるかもしれません。例えば、ハの字に腕を広げ、手を外側に少し捻ると、より適した状態でタイピングできます。そのため、きちんとデスクに向かい、姿勢を正して打つことが重要です。
オリジナルのキーキャプ 「Ekam」
Ekam(エカム)はサンスクリット語で「1」を意味し、初めて作成したキーキャップということでそう名付けました。先ほど紹介したAkasha用にデザインし、花びらをモチーフにした左右非対称のキーキャップです。
今回はJLCPCBさんにてMJF PA12で発注しました。
Ekamの特徴
Ekam以前はXDAプロファイルのキーキャップを使用していましたが、Ekamに変更することで、打鍵感が大幅に向上しました。具体的には、、、
キーの高さが低くなった
XDAプロファイルよりもEkamの方がキーの背が低いため、指への負担が軽減され、より自然な手首の角度でタイピングできるようになりました。キーキャップの表面が平らになった
従来の球面形状ではなく、指の腹全体でキーを捉えることができるため、安定感のあるタイピングが可能になりました。
実際に作って見えた課題
全体的に薄く、指で摘むと歪む
十分な厚みを確保したつもりでしたが、まだ不足していました。スイッチとの間に余裕があるため、厚みを増やす予定です。キーキャップとスイッチの間に余裕がある
スイッチとの間に余裕があるため、左下のRを理想の形に近づけたいと思います。高級感を高めたい
注文先の問題かもしれませんが、今回発注したJLCPCBよりもDMMの方がMJFの粒子が細かく、ぎっしり詰まっている印象を受けました。そのうちDMMにも発注をしたいと考えています。
軸の寸法
JLCPCBに発注した際の寸法は、以下の画像の通りです。
画像は、FMJ PA12素材で発注した場合のものであり、他の素材で発注した場合は寸法が異なる可能性があります。
おわりに
キーキャップがスイッチにきちんとハマった時は、初めての挑戦で成功したことが信じられず、本当に嬉しかったです。キーボードもほぼ理想の形に近づきましたので、この勢いに乗ってケース作成にも挑戦したいと思います。
また、キーボードとキーキャップの両方を自作する人はまだ多くないようですが、キーキャップまで自作することで、表現の幅が広がり、より理想のキーボードに近づけることができますので、ぜひ多くの方に挑戦していただき、様々な作品を見せて頂きたいと思います。
最後になりましたが、Akashaの作成にあたり、いいねやご助言をいただいたフォロワーの方々に、心から感謝申し上げます。
この記事はAkashaを使用して書きました。
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