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CoCの判定バランスについて考えてみる(12/6ツイートまとめ/一部加筆修正)

※noteに何を書いて良いのかわからないので、長文ツイートした内容などをまとめてみます。今回はCoCの判定バランスについての雑談。

■戦闘難易度が高い。でも難易度がどの程度か分からない!


あるセッションで、こんなことがあった。

私はKP側をやることが多いので、どうしても手持ちの探索者が少なく、
「今やるなら探索者のストックを減らしたくないから、継続なら当面はロスト率そこまで高くないシナリオしか参加できない」と宣言していた。

まあ暫くは新規だなーのつもりだったんだけれども、その時KPをやりたい方としては新規探索者の受け入れの重さもあり、継続でやりたかったらしく、じゃあ継続向けを探そう、となった。

が、KPが指定してくるシナリオがどれもこれも「冒頭から半死半生」「トレーラーに死の匂わせがある」と大分怪しく。
「これロスト率低いです…?」と聞いたら、「わからない」との回答。

KPが大丈夫!と言っているならまだしも、「わからない」じゃさすがに手を挙げられない……と、やむなくその中の1本がどれくらいのものか、とデータを確認したところ、結構しっかりした戦闘があるシナリオだった。

状況的には対象への不意打ちは狙えるものの、戦闘初期値探索者じゃ1撃では屠れない。
6版こぶし50%ならともかく、その時は7版だったので、近接戦闘25%じゃ相当難易度が高い。

「1撃当てれば死ぬ敵」にせよ、敵側も同じように「一撃当てれば気絶」のステータスを持っていたら、データが分からないPLのほうが立場は弱い。
そんな中格闘技能25%は死ぬ。探るつもりで一撃加えたらロストしました、なんてこともある。
これが6版だったとしても、データを熟知しているKPのエネミーに対して「成功率50%」で挑むのはなかなか難易度も精神的負荷も高い。

なんなら、HPを1撃で半分持っていかれただけでPCは最悪気絶して死ぬし、その直前にSANチェックが入って発狂したらもっとまずい。

これが4PLシナリオとかだったら仲間内でフォローできるんだけれども、少人数シナリオだったからこれはロストする……と思い参加を見送った。
けれどKPさんは「戦闘前後にロストの処理は書いてないから行けるはず」と思ってしまっていた。

■戦闘でのゲームバランス


この件では、雲行きが怪しいことを察知して降りたけれど、実際シナリオに記載してある「ロスト率」は書き手の主観で設定してあるため実際どうなのかPLもKPも分かりづらく。
「予期せぬ事故死」は結構発生していたり、あるいは6版のHP0以下次ターンに死亡ルールは無視して運用されたりしてるんじゃないかと思う。

CoCは「人間は当たると死ぬ」くらいのバランスだったりするから、昔からのシナリオは「エネミーが呪文唱えてて実行まで3ラウンド」とかやって数ターン事実上無力化させてたんですよね。

何故3ラウンドくらいがちょうどいいかというと、人間の平均的なHPが「11」。1撃当たっても死亡はしない。
原則3ターン内に2回当てる想定だけど、こぶし+DBで【1D3+1D4】ダメージが6か7で通ればショックロールは入るから、なかなか当てられなくても最後までチャンスはある。
行動できるのが複数人の場合は、装甲を持たせたり、妨害専門の奉仕種族を召喚して調整していた。

■神話生物ごと差し替える調整をする卓もある

自分じゃないけど、ずいぶん古い継続卓で「並の奉仕種族なら焼き殺せる程度の特殊な能力(呪文扱い)」を貰った探索者がいた。

ただ使ったときのリスクとMP消費、SAN値消費が大きくて、せいぜい1セッション1回しか使えない。
で、KPもそれ前提で組んでくるから、「1匹は能力で、もう一匹は自力でなんとかしてね」みたいに奉仕種族をバンバン投下してくる。

その頃は「ロストしたら次のPC作ってね」くらいの難易度だったので、まあ普通に1撃食らったら死ぬ。
だから「そろそろクライマックスだ!どうにか能力1発で2匹潰す方法探すぞ!」で盛り上がったり、あるいは次のやばい奴に取っておこう、ってことで温存したら使わないこともあった。
ある時はKPが「物理攻撃無効だから当然焼けるような能力持ってても意味ないです」で対抗してきたときもあった。

こうやってPCに合わせて神話生物カスタマイズしたり、エピソードを作りながら遊んでたんですよね。

最近のシナリオはストーリーかっちりしてるからこそシナリオ強度(というかPCの間口)自体は脆くなってて、登場神話生物1つ入れ替えるのも大変なのはある印象。
個人的には前のシナリオで得た呪文とかバンバン使って欲しいけど、流石に状況によっては「都合よく忘れててください」とする時もある。

■SANチェックのロスト率

それと最近よくある「1D100を振らせてロスト判定」。
あれも「流行り始めてから取り入れた層」と「初期にやり始めた層」でだいぶバランスの取り方が違う印象。

初期の1D100って「1回きりに見せかけているけれど、実際はそうでないので、確率でロストはするがロスト率は30%以下」とか結構あった。

例えば「1d10/1d100のSANC」だと、シナリオ前半であまり削られていないと案外生還するんですよね。
残り正気度が60ある探索者だとまず60%で判定→失敗でさらに60%で判定 なので、実はロスト率は両方失敗=「16%」となる。
ただ、最近のは「D100振らせて生還判定かっこいい!」で振らせるので、純粋に生還率=技能値分の確率になる。
ただ、PL体験としてはどちらも「D100を振って生還した」となるんですよ。そこにバランス調整上の罠がある……。

「昔この手のシナリオよく遊んで生きて帰ってきたのに、最近良くロストするようになったな…」って方。それです。

こちら「SANチェック」で1D10/1D100を振った時、探索者がロストする確率。CoCはSAN値が削れるほど加速度的にロスト率が上がってくシステムなんですよね。

(「1D100を2回失敗するときの確率」でグラフ作ってるので実際には10以下のときもっとロスト率上がります)

無論PLが合意して参加しているなら全く問題ないのだけれど、KPは「どのくらい死にやすいか」全体の数値を見てみたほうが良いかも。
特に「苦しいところを乗り越えて生還してほしい!」って方は、単純に「ロスト率50%のシナリオ」になっちゃってないかだけは見た方がいい…!
半分は生還しないから…!


↓元ツイートはこの辺




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