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【イベレポ】セルフサクセスのススメ 自己解決率を高める仕組みとコンテンツ - CS HACK

こんにちは、こんばんは。爆速レポートの雄が減ってきたようなので代理でレポートを書いています、あかつきんぐです。
今回は「ChurnRate改善」と「自己解決率向上」の2軸にフォーカスをあてたイベントです。「セルフサクセス」とは言い得て妙、さっそく覗いてみましょう。

イベント概要

こちら

登壇+質疑応答形式

テックタッチ主体でサクセスを推進してみた。 freee株式会社 藤井浩平氏

弊社では、多種多様な属性のユーザーがfreeeをスムーズに活用できるよう、2年ほど前からオンボーディング機能やガイドコンテンツなどのテックタッチ領域に力を入れております。
過去2年間の取り組みやそこから得た学びを通じて、テックタッチでのサクセス体制をどう作り上げていくべきか&今後の展望についてお話させて頂きます!

なぜセルフ/テックタッチで行うのか?

  • 顧客数が多いとハイタッチリソースが足りない

  • freeeはセールス非介在のセルフ課金の顧客へのハイタッチは現実的に不可

  • 複数プロダクトがあるとサクセス難易度が上昇、知見が一般的にない

ソリューション活用

①メール
②動画
③ヘルプコンテンツ
④PDF
⑤チュートリアルSaaS
⑥チュートリアルの自社開発
⑦紙/冊子

  • メルマガに設置するボタンは「予約する」より「詳しくみる」の方がCVR高かった

  • 動画も利用、コース設計を行う。エクセルを埋めれば成果物ができあがるようにする

  • セールス介在型は商談のタイミングからオンボーディングでどのようなことを行うか案内すべし

  • ヘルプコンテンツは1問1答で

  • PDFは手元に置いてもらえる+見返しやすい。ダウンロード後の動きが追いづらいのはネック

  • チュートリアルSaaSでプロダクトDemoを組み込む、1日で終わらないものを組み込むとドロップするので別ページなどで見返せる設計が吉

  • データのトラッキングはあれもこれもやると結局自社で作る方が早いこともある

  • チュートリアルの自社開発はコストが重いが設計から検討できるので1日で終わらないタスク進行など相性が良い

  • 紙/冊子は手元に残せる、ただメンテコスト高いので注意


推進の注意点

  • UXなどリサーチ経験者の方が入ってくれると進めやすい

  • 接触、閲覧、完走、結果の率の4つのファネルごとに見ること

  • KPIはチャーンではなく機能指標がおススメ

  • NPSはKPIにすると取得率や因果が不安定でブレる

  • フェーズで切っていくのも◎

  • 課題調査の分担、担当ごとに褒めあう

  • 部門を横断する、巻き込む

"カスタマーサクセスの枠を超える"企画チームのつくりかた freee株式会社 雨夜一貴氏

freeeのCSでは、ユーザーが自己解決できる体験を提供するために、プロダクト改修やコンテンツ企画に特化したチームを組成しております。
チームの特徴としては、通常PdMやwebディレクターが行うような要件定義に入ったり、analyticsを巻き込んで高度な分析を行ったりと、CSの枠を超えた取り組みを多く行っています。
今回は上記を実現するにあたって、どのようなチームづくりをしているか等を赤裸々にお話させていただければと存じます!

本日の事例①チャットボットのロジック改修

  • エンジニアとも連携しながら推進している

  • 1問1答形式の機能に限界、選択式も組み合わせた機能へ改善

  • ユーザーの検索文言だけで回答が出せなくなっていたための対処

  • 効果としても数%の問い合わせ削減につながった

  • 企画検討で6か月かかった

  • データ構造や効果検証など検討する事項がかなり多かった

本日の事例②ヘルプページの検索エンジン変更

  • 記事数が2500~あった

  • zendesk利用、検索エンジンのみをalgolia(全文検索のSaaS)に変更

  • プロダクトの絞り込みが出来なかった部分の解消

  • マイナー記事が上位に出ないようにする

  • 結果、検索精度を向上することができた

大変だったポイント

  • 知見がなかったことで検討期間3-4か月想定→半年以上、リリースまでは9か月かかった

  • 要件漏れが複数発生

  • QA(品質保証)が不足しており、想定外のバグでコストが莫大になった点を解消する工程が発生

推進ポイント

  • 分析に心を燃やす、BigQueryとのつなぎこみ設計やプロダクト、SFDCなど自社利用ツールを活用する設計

  • 効果測定が難しい施策も意思を持ってやりきる、トップ画面を変更して効果測定しづらかったが定性で進めたものもあるので定量との使い分けが大事

  • 開発チームは自前で持つ、専任の開発チームがいると勝てるがそうじゃない場合は目標達成が難しくなることもしばしば、スピード感のためにはマスト

  • CS以外のキャリアを持った人とのミックスで進める


事前質問・質疑応答

【事前質問】「問い合わせが減る」と「セルフサクセスできている」の相関関係はどうやって出しているのでしょうか?

・雨夜さん
相関関係は出していない。顧客体験を棄損するものはやらない、単純に問い合わせが減っただけでなく、チャットボットなら問い合わせまでたどり着いたか、回答があたっているかを中間指標で置いたことで代替した。

【事前質問】セルフサクセスができた顧客のロイヤリティの変化が計測できているか

・藤井さん
分解してチャーンにつながっているかは見ている。入力など機能の段階指標をみる。90日以内に●●が完了した人の1年後の継続率は●●だった、など
・藤本さん
1年だと長いが、それ以外にみていることは?
・藤井さん
チャーンだけ見ると組織崩壊するので、90日での指標など中間指標や年末の状態で健康診断もしている。90日以内に手続き完了しなかった人は解約ボタン押すだけのような状態になるので区切りはそこにおいている

マニュアル系はプロダクトが変更されると都度メンテナンスしないといけないと思いますが、確実にメンテナンスしていくように工夫していることはありますか?

・雨夜さん
ヘルプページでいうと人で解決している。6名をヘルプページの担当にしている。改修する際に書き方もメンテしている(デザイン改修)。スクショの差し替えなども大変なので単純に人を張って解決する方向にbetしている。
・藤本さん
htmlのタグの指定までしてもいいですよね。

【事前質問】セルフサクセスとしてできること・やるべきことはいろいろあるかなと思うのですが、まずはなにをやるべき(例えばまずはサポートサイトを整える)などはありますか?

・藤井さん
ユーザーの割合と課題がわかっているか、ハイタッチが何をやっているかの把握。誰が困っているかの理解度を上げて予想できるようになることが重要なのでインタビューをかなり行う。1つのテーマで10人以上にヒアリングしている。今でも行っている
・藤本さん
今のフェーズでも行っているのはなぜ?
・藤井さん
機能が変化・追加してくるとユーザーも変化してくる。アーリーアダプターと現在の顧客特性に違うがある。
・雨夜さん
分析環境整えることが重要、投資対効果示せないと人を張らせてくれない問題もあったため、走り出す前に分析環境整備重要!
・藤本さん
エンジニア素養の方や、ビジネス素養の方が参加してバランスをとっていると感じています

【事前質問】コンテンツはユーザーのFBが貰い難いかなと思うのですがどうやって、コンテンツの効果を検証していますか?

・雨夜さん
多角的に指標を作る。ヘルプはページを見た人の問い合わせ率など中間指標をみる。ユーザーインタビューでヒアリングも行う。

企画時点で20-30社ヒアリングするとのことですが、ヒアリング先の選定基準はランダムですか?何か決めた基準はありますか?

・藤井さん
受注した人にヒアリング。何を記録して振り返るかが重要。躓いたポイントをA-Zの粒度で決めてそのデータを開発にもっていって改善につなげていた。

まとめ・所感

  • テックタッチ、セルフサクセスを推進するには様々なソリューションを用いて推進すべし

  • 推進者はCSに限定せず、開発や企画など多種多様なメンツで検討しながら進めると◎(設計ミスが減らせる+進捗がよくなる)

  • データ設計など分析環境を整えておくことが、施策の実行難易度の低下、効果検証力に直結するため準備をしよう

ありがとうございました⁽˙³˙⁾◟( ˘•ω•˘ )◞⁽˙³˙⁾

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