見出し画像

CoREF×内田洋行の学瞰システムが凄過ぎた。 #16

昨日、教育環境デザイン研究所CoREFのワークショップ「学習科学の視点に基づく授業研究」に参加してきました。

CoREFさんでは「知識構成型ジグソー法」を活用した授業実践を行うことで、学習科学(人はいかにして学ぶのか)について研究されています。
(「知識構成型ジグソー法」とは…)

「人はいかに学ぶのか」
話し合い活動で、答えを導き出すまでの間に、どのような対話や呟きがあったのか。
その会話や呟きを拾っていくことで、子どもたちの思考の流れを知ることができる。
そういう考え方のもと、開発されたのが「学瞰(がっかん)システム」という機器です。

この学瞰システムが本当に凄い。
子どもたちは一人ずつピンマイクを付けて、それぞれの発言を録音することができ、コンピュータで自動で文字起こしをしてくれます。
さらに、話し合い活動をしているグループの中心に360°カメラを置き、話し合いの様子も録画されます。
このシステムの凄いところの一つは、記録として残ることで、実際の授業が行われた後で見返すことができるということです。
というか、実際にその時その場にいなくても、後日、違う場所で、授業の協議ができるということです。
実際に昨日のワークショップでも、半年前に行われた授業をこの学瞰システムを使って観察し、参加者の皆さんと協議会を行いました。

私がこの学瞰システムを見て感じたことの一つは、このシステムのおかげで科学的に授業研究が行えるということです。
今までよりも高い解像度で、授業の成果を検証することができるようになると思います。

もう一つは、評価の材料として使えるということです。
これまでの成績の付け方としては、ノートやワークシートに記述したことや、全体の場で発表したことが材料にされることが多かったと思います。
この学瞰システムによって、グループ活動での発言を基に成績を付けることができると思います。
(特に「思考・判断・表現」や「主体的に学習に取り組む態度」)

まだ学瞰システムは開発途中ですが、一般に広く使えるようになる未来は、そう遠くないのではないかと感じています。
学瞰システムのおかげで、各学校の授業研究の質が高まったり、評価の幅が広がったりと、導入することで学校教育がより良い方向へ進むはずです。
そんな未来がとても楽しみになるワークショップでした。


ワークショップでは「知識構成型ジグソー法」を取り扱い、「やっぱりアウトプットって大事だよな」「やっぱり対話っていいよね」と再認識して、ジグソー法も面白かったのですが…。
学瞰システムの衝撃が大きかったので、今回の記事ではシステムのことを中心に書かせていただきました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?