夜をコーヒーで洗い流して。
※この物語はフィクションです。
ぼくはあの時洗い流した星を
まだ見ようとしている。
周りには何もなくて
ぼくを照らしてくるあかりもなくて
空の星は輝いている。
それでもぼくは
ただじっと暗闇に手を伸ばすのだった。
「あきら!まだ準備できてねえのかよ、もういくぞ。」
「ごめんごめん、朝からトイレが長引いてさ。」
今日は友達のたかしと、待望のキャンプに行く日だ。僕とたかしはかれこれ2年間くらいキャンプの話をしては、いつかやれたらいいなと、日常の忙しさを理由に後回しにしていた