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尾崎放哉と須磨寺とチーズケーキ

 思い立って、須磨寺に出かけてきた。ようやく訪れた秋の気配に、重い腰が上がった。先週までなら暑すぎて、休日にどこかに出かけようなんて気にはなかなかなれなかった。せいぜい、図書館止まりで。

 ほぼ冷房目当て(笑)のその図書館で、自由律俳句で有名な俳人・尾崎放哉さんの本を手に取ったのが先週末のこと。パーテーションで仕切られた閲覧席でゆったりとページをめくっていると、こんな記述があってときめいてしまった。

独居無言の生活が夢

 ・・・私、小学校上がる前からずっと、それが夢だったよ(笑)。家族に干渉されることなく、一人でくつろげる部屋が欲しいなぁと、ずっと思っていた。

 この尾崎放哉さんは幼少から本が大好きで、自宅なのにわざわざ屏風で四角に区切ったスペースで、読書を楽しんでいたそうだ。私も、親の目の届かない場所(押入れ)とか時間帯(未明に団地の踊り場の照明で本読んでた。笑)に読書を楽しんでいた。もう本当に、おまオレじゃないか。

 めちゃくちゃ高学歴で、フツーの人なら大出世コースだったろうに、いろいろと変人ぽくて(コラ。笑)さらに酒での失敗が続き、一時期、須磨寺の大師堂の堂守をされていたそうな。

 そんな尾崎放哉さんの気配を感じたくなって、本日須磨寺の大師堂へ向かった次第。

 こんな小ぶりなお堂に住み込みだったんだなぁ。でも、すごく心は安らいでいらしたろうなぁということは想像できる。私もここに住み込めって言われたら、きっと安らかな気持ちで任務を遂行すると思うから。(虫は苦手だけど。苦笑)

こんなよい月を一人で見て寝る

 大師堂の前にある池のところに「こんなよい月を一人で見て寝る」と刻まれた句牌があった。本当に、ここにいらしたんだなぁ、おまオレな放哉さん。

 なんとなく挨拶だけして、帰ってきた。

 もちろん、お大師様にも挨拶してきたよ(笑)。尾崎放哉さんの気配を感じたくて伺いました、と正直に告白してきました。

・・・・・・・

 さて、久しぶりの須磨寺だったので、ダメもとでお気に入りのケーキ屋さんを訪れた。ピアッコリーナ・サイさん。

 インスタをフォローしてるんだけど、月の半分くらいはお休みのイメージなので(笑)お店が開いてて、ショーケースにケーキが残ってたら、買わないと絶対後悔する! という思いがある。

 前回訪れたときには、ゴルゴンゾーラとか攻めたケーキをいただいたので、今回はあえて王道をいってみた。タルトフロマージュと、Saiチーズケーキ(スフレ)。

 スフレなら明日でもイケるやろ(笑)という選択理由ではあったけど、甘いものはあまり好きではないくせに、チーズケーキだけは大好きな私、シンプルなスフレは好物なのだ。

 今日は、タルトフロマージュをいただきます。

 さ、珈琲を淹れるとするか。

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