ストック知識 論理トレーニング

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3章
議論を組み立てる。すべての部分また文はその全体像を支える為の何らかの機能を持つ。その際接続詞の表現と議論全体を意識する。

議論の大枠とは1主題2問題3主張から構成される。
問題と主張は表裏一体で、問題の答えとなる主張、主張が答えとなっている問題を意識。

議論の基本は必要に応じて解説や根拠を伴った主張を、付加か転換でつなげていく

例えば主張A →どういうこと?解説
      →何故?根拠

解説          解説
↓            ↓
主張Aー(付加か転換)ー主張B
↑            ↑
根拠          根拠

4章
論証とは

前提A→(導出)結論B

ここで導出と論証を区別すること。論証の適切さは適切な根拠から適切な導出によって結論が導かれているかどうか。
他方、導出とはある主張からある主張を導く過程のことで、その適切さは根拠の適切さと独立する。

複雑な論証を解きほどく時、まず最終的な結論を確認する。そして、なぜその結論が言えるのかその根拠を調べる。
さらにその根拠となる主張はなぜ言えるのか、さらに根拠を探る

論証の正しさは2つの観点から評価できる。根拠の主張の適切さと導出の適切さ。

根拠となる主張には1意味規定2事実認識3価値評価からなる

導出の正しさとはそこで掲示された根拠からその結論が説得力を持って導かれているかどうか?
これを導出の関連性という。導出の関連性がいかほどあるか、あえて反論する

5章 演繹と推測の違い

演繹とは根拠として示された事柄を認めたのならば、その結論も必ず認めなければならない。

推測とは根拠に示された内容を積極的に越えようとする。(仮説形成)。
したがって、推測は導出の確実性において演繹よりも劣る。

仮説形成と証拠
ある事柄を元に、その事柄をうまく説明してくれるような仮説を立てるタイプの推測が仮説形成である。

彼女は菜食主義者だ
↑仮説形成    ↓説明
彼女は野菜しか食べない

また仮説の根拠であり、仮説によって説明される事柄を「証拠」と呼ぶ

仮説
↑仮説形成 ↓説明   前提の枠組み
証拠

仮説が説明しようとしているのが証拠であり、前提は仮説が説明しようとしているものではない。
仮説形成の前提の役割は、仮説形成と合わさって証拠となる事柄を説明する論証を作ること。

仮説形成の適切さは・1仮説は根拠となる事実をうまく説明しているか
         ・2仮説形成において前提にされていることは(明示されている前提であれ、暗黙の前提であれ)適切か
         ・3他に有力な仮説は考えられないか

仮説形成において、他の仮説の消去は重要である

6章 価値評価の論証構造
「間接論証」とはある仮定を立て、その帰結を調べることから、その仮定の承認、拒否を結論する

論証の適切さは1論証で用いられている根拠は正しいか

       2導出の関連性は十分に強いか

       3前提にされている価値基準に対する反論4対立評価の提出

7章 否定
ここでは否定という語を多少厳格な意味で用い、「否定」、「両立不可能」、「反対」をそれぞれ区別する。

A「太郎が来るはずだ」  Aの否定「太郎は来るかもしてないし来ないかもしれない、来るはずがない(Aの反対)」

連言文と選言文のドモルガンの法則
         選言の否定←→否定の連言
         (AまたはB)ではない←→(Aではない)かつ(Bではない)
         連言の否定←→否定の選言
         (AかつB)ではない←→(Aではない)または(Bではない)

全称と存在のドモルガンの法則 全称文 全称の否定←→否定の存在(すべてのものがFである)というわけではない←→Fではないものが存在する

存在文 存在の否定←→否定の全称 Fであるものは存在しない←→すべてのものはFではない

Sの中にPであるものが存在する←→Pの中にSであるものが存在する←→Sで且つPであるものが存在する

「すべてのSはPである」はSではないものについては何も述べてない

条件文「AならばB」の否定←→AであってもBではないこともある

8章 条件構造

       対偶  AならばB=(Bではない)ならば(Aではない)
       裏        =(Aではない)ならば(Bではない)
       逆        =(BならばA)

Pの時だけQの条件構造:Pではない→Qではない(Q→P)

9章 推論の技術

存在文aであるようなbが存在するの扱い方 存在するとされるものは、aかつbである。
そこで、aかつbであることの帰結を調べる

消去法 AまたはB、Aではない、それゆえB
    AまたはB、Bではない、それゆえA
    
消去法の注意点は、選言が網羅的かどうかということ。例えば、「彼女は僕のことを好きではない」から「彼女は僕のことを嫌いだ」を結論するのは「好きか嫌いか」という選言が網羅的ではないかもしれず、短絡的な推論となっている。

背理法 Aを仮定して矛盾が導かれるとき、Aではないと結論してよい

10章 批判の視点

質問は大別して1「意味の問い」と2「論証の問い」に分けられる

意味の問いに関して、辞書的に意味を問うこともそうだが、不用意に、曖昧に使われている言葉に注目する

論証の問いとは、根拠と導出の構造に関わる問い。それゆえ、それは根拠となる主張そのものの正当性に対する問いと、根拠から結論への導出に関わる問いに分かれる。

導出に飛躍がある時にはその部分を批判する。また逆や裏を用いた推論をしているのにいかにも演繹的な正しさを持っているかのようなものがある場合、飛躍を埋めるように説明を求める。

立論 あることを主張し、それに対して論証を与えること
異論 相手の主張と対立するような主張を立論すること
批判 相手の立場の論証部に対して反論すること。対立する主張までは出していない

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